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ノーベル物理学賞受賞の中村修二氏「日本は職位や性別、年齢で差別がある」「こんなにも悲惨な状況」

*中村修二
ノーベル物理学賞を受賞した中村修二(なかむら しゅうじ)氏の過去記事が話題になっています。特に注目が集まっているのは中村氏が日本社会に警鐘を鳴らしているコメントで、「未だに日本は変わってない」というような意見がネット上で相次いでいました。

インタビュー記事の中で中村氏は日本社会の現状について、「日本は職位や性別、年齢、健康で差別がある。企業も採用試験で研究内容や専門性ではなく、部活動や趣味など、課外活動について尋ねる。研究者や技術者の人事選考で研究以外の経験で人物を選ぶ国だ。研究者や科学技術を尊重する社会ではない」と述べ、まるで共産主義者のような自由がない国だと指摘。

過去にノーベル賞と合わせて米国の市民権を取った時も、日本側から「二重国籍は問題がある」として日本のパスポートが更新できなくなったと暴露しています。
ドイツのような国だと逆に特例で二重国籍を認めたりしたことがあるだけに、このような対応からも日本は異常だと言及していました。

そして、日本の若者に向けて、「工学系を目指す若者は、まず日本から出ることだ。そして企業を経験することを薦める。ただ日本は半導体や家電、太陽電池など、どの産業も地盤沈下している。学術界も産業界も沈んでいく国に留まり、それでも支援を求めて国にすがりつく日本の大学研究者にどんな未来があると思うか。若者には自分の脚で立ち、生き抜く術を身につけてほしい」などとメッセージを投げ掛けています。

このインタビュー記事は2017年に掲載されたものですが、その内容の価値は今でも変わってないと言え、日本に住む人こそ知っておくことに意味がありそうです。

 

ノーベル物理学賞受賞の中村氏「日本は研究者から選ばれない。上意下達が過ぎる」
https://newswitch.jp/p/11126

 ー大量リストラで日本にも人材が来るかもしれませんね。
「日本は選ばれないだろう。最近、給料を増すからと東大に引き抜かれた同僚が1年で帰ってきた。『あんな共産主義国では研究できない』と漏らしていた。京大に准教授としてスカウトされて帰ってきた研究者は、『同じ研究室にもかかわらず教授との面会にアポが必要。直接連絡がつかない』と嘆いていた。日本の研究室は上意下達が過ぎる。米国は学生と教授が対等だ。もし研究で不正を強いれば、裁判になり、自分の首が飛ぶ」

「日本は職位や性別、年齢、健康で差別がある。企業も採用試験で研究内容や専門性ではなく、部活動や趣味など、課外活動について尋ねる。研究者や技術者の人事選考で研究以外の経験で人物を選ぶ国だ。研究者や科学技術を尊重する社会ではない」

「そして官僚主義がまん延している。私はノーベル賞の際に米国の市民権を取ったことを話した。すると二重国籍は問題だと日本のパスポートは更新できなくなり、取り上げられた。同僚の在米ドイツ人研究者はノーベル賞受賞を機に特例で二つ目のパスポートが贈られた。ドイツも二重国籍を認めていない。日本の社会はノーベル賞に狂喜するが、日本の政府は官僚主義だ。この対応の差に同僚たちも驚いていた」

ー研究者を目指す若者へのメッセージを。
「工学系を目指す若者は、まず日本から出ることだ。そして企業を経験することを薦める。ただ日本は半導体や家電、太陽電池など、どの産業も地盤沈下している。学術界も産業界も沈んでいく国に留まり、それでも支援を求めて国にすがりつく日本の大学研究者にどんな未来があると思うか。若者には自分の脚で立ち、生き抜く術を身につけてほしい」

「本来、こんなにも悲惨な状況に置かれていて、米国なら市民が政府を訴える。このインタビューは日本で読まれる限り、私の言いっ放しになるだろう。官僚や政治家、市民、日本は誰も動かない。米国なら司法を通じて市民が社会を変えることができる。日本は何も変わらない。それが当たり前だ、仕方ない、と思っているから沈んでいるということに気が付くべきだ。一度すべて壊れなければ、若い世代が再興することもできないのだろう」
(聞き手=小寺貴之)

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