新型コロナウイルス、政治、経済、地震、放射能、災害などを中心に様々な情報を提供しているサイトです!

2019年のダボス会議、データ規制論で激論も!中国勢は個人情報保護に反発 安倍晋三首相はWTO(世界貿易機関)改革を強調!

*官邸
世界中から様々な権力者達が集まり、今年の方針を話し合う世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)が行われました。2019年のダボス会議は米中貿易戦争の激化からアメリカと中国のトップが不在という状態になり、EU離脱問題でイギリスのメイ首相たちも居ない状態で開始されます。

日本からは安倍晋三首相が参加し、自由貿易協定の拡大や世界貿易機関(WTO)の改革を行うべきだと演説しました。ダボス会議の中で特に注目を浴びたテーマは「データ規制」で、インターネットの拡大や人工知能技術の発展から情報管理を巡って様々な業界から意見が飛び交いました。

中国系の企業は「競争の妨げになる」として個人情報保護の強化に反発するも、アメリカのIT企業は「個人情報を保護するべきだ」と反論。マイクロソフトは「データ時代に対応するあらゆる企業や産業のための明快な規制を歓迎する」と述べ、新しい世界規模の規制を提案しています。

安倍晋三首相の演説は以下の通り。


シュワブ教授、大変ありがとうございます。そうですね、この間来た時から5年が経ちました。戻って来られたのを、うれしく存じます。
2012年の、12月26日、私は、再度、総理大臣になりました。当時、私の国で見たのは、ある高い壁の存在でした。その壁に、たくさんの人が、言葉が書かれているのを見た。日本はもう、終わっている、というわけでした。人口は減っている。その人口は、高齢化している。だから成長なんかできない、とそういう言い分でした。絶望の壁でした。悲観主義の壁だったのです。

以来、労働人口は、450万人減少しました。これに対し、私たちはウィメノミクスを大いに発動させ、女性が負う負担を軽減しながら、多くの、より多くの女性に、働くことを促しました。
その結果、今や、雇用された女性は200万人増えた。繰り返します、新たに付加される形で、200万人の女性労働力が増えたのです。女性の労働参加率は67パーセント、日本では歴代最高で、米国などより高い比率になっています。他方、お年を召した方にも働き続けていただけるようにする私どもの政策があって、65歳以上で元気に働く方も増えました。その増えた数が、200万人です。そんな状況だというのに、求職者1人に対して1つ以上の求人企業がある、しかもこれは国中どこでも同じだという、空前の状態になっています。就職したいと願う大卒者100人のうち、現に雇われる数たるや、98人。これも記録破りの数字です。

~省略~

日本は、フリーで、開かれていて、ルールに基づいた国際秩序を保全すべく決意を固めるとともに、その強化のため、打ち込みたいと考えています。そこで皆さん、私は大きな喜びとし、また誇りとするところでありますが、2018年12月30日をもって、私どもは、ついに、TPP11(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)を発効させるところにこぎ着けました。そればかりではありません。もう一つ、やはり喜び、誇りと共に、発表いたしたいことがあります。2月1日、といえばもうすぐそこですが、日EU(欧州連合)の経済連携協定が、これまた発効するのです。これら2つのメガディールによって生じるスケール・メリット、そして効率は、世界全体を潤すことでしょう。この際皆様に、国際貿易システムに寄せるべき信頼を、立て直しませんかと訴えるものであります。

国際貿易システムとは、公正、透明で、知的財産権の保護や、電子商取引、政府調達といった分野に効果を持つものとなるべきなのです。
TPP11と、日EU経済連携協定は、どちらとも、正しくそこを狙っています。始めるなら、ここからでしょう。米、欧、日本は力を合わせ、WTOの改革に、なかんずく政府補助金ルールの改革を主導してまいりましょう。そして大阪トラックは、言うまでもありませんが、データ・ドリブン経済の時代に、WTOの意味合いを高めていこうとするものなのです。

皆様、私は冒頭で、成長をつくり出す上で、何よりも大切なのは希望だと申しました。希望とは、明日を待ち望むことです。翌年を、そのまた翌年を、そして10年、20年先を期待することです。私の国は、幸運に恵まれました。
今後10年、私どもが開きますイベントは、本年のG20、ラグビー・ワールドカップ、明年のオリンピックとパラリンピック、2025年の大阪・関西万博に及びます。最も大切なこととして、本年は、200年ぶりに、私どもの天皇陛下が御譲位になり、皇位の継承が行われます。新しい時代の、夜明けです。再び強く、また活力を得た日本は、皆様方の祝福の下、開かれて、民主主義であって、かつ法を尊ぶ国々の最も有力な一角を占めながら、世界の平和と繁栄に、力を尽くしてまいります。ありがとうございました。


 

データ規制論 ダボスで沸く 「人類の権利」「技術革新を阻害」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO4050792025012019EA1000/

世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で、世界の巨大IT(情報技術)企業トップからデータ規制を巡る発言が相次いだ。米マイクロソフトは個人情報の保護に重きをおく姿勢を示した一方で、中国勢は競争環境を保つために規制強化には慎重な考えを示した。国際的なルールづくりの難しさが浮き彫りとなっている。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
\  SNSでみんなに教えよう! /
\  情報速報ドットコムの最新記事が届きます! /
情報速報ドットコムの最新記事が届きます!