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日本人がマスクを着ける動機、1位は「他人が着けているから」 他者への感染防止はほぼ意識せず


同志社大の中谷内一也教授らのチームがマスク着用に関するアンケート調査を行ったところ、日本人の大半が感染防止策よりも他人の目を意識してマスクを着用している実態が分かりました。

このアンケート調査は3月26日から3月31日の期間で一般人1000名を対象にして行われ、マスク着用の理由に関しては6項目の質問で意識調査を実施。その結果、他人の着用で影響を受けたとする「同調」の項目が断トツのトップとなり、「他者への感染防止」を考えている人はごく一部に留まることが浮き彫りになりました。

6項目の質問内容は以下の通り。

1 [深刻さ] あなたがもし新型コロナウィルスに感染したら、症状は深刻なものになると思いますか。
2 [自分の感染防止] あなたは、マスクを着用することで新型コロナウィルスへの感染を防げると思
いますか。
3 [他者への感染防止] 感染した人がマスクを着用すると、新型コロナウィルスを他人にうつすの
を防げると思いますか。
4 [衝動的実施] あなたは新型コロナウィルスに対して、「何でもいいから、やれる対策はとりあえ
ずやっておこう」と思いますか。
5 [同調] 街中や通勤・通学時にマスクを着用する人を目にすると、自分もつけた方がいいと感じま
すか。
6 [不安緩和] マスクを着用していると不安感を和らげられると思いますか。

このような結果が出たことについて、調査チームは「この春先、人々がマスクを求め国中が大騒ぎとなったが、マスクを着けることで他者への感染を防ごうという意図はほとんどなく、自分の感染予防でさえ微弱な理由でしかない。主な理由は、他の人がマスクを着けているので自分もそうしたい、という思いだった」と考察し、予想以上に日本の同調圧力が強いことを示しているとまとめています。

今回は結果的に感染症対策に繋がっているから良いとしていますが、同調圧力の強さは相互監視を助長する恐れがあることから、窮屈な社会を招く恐れがあるとして調査結果に懸念を示していました。

 

同志社大学心理学部 中谷内教授研究グループ 『マスク着用は感染防止よりも同調のため!?』
https://www.doshisha.ac.jp/news/2020/0807/news-detail-7768.html


研究結果:人々のマスク着用は、他の着用者への同調傾向と強く結びついており、本来の目的であるはずの感染防止の思いとは、ごく弱い関連しかありませんでした。

結果からの示唆:人の判断・行動特性を理解し、それを踏まえて望ましい行動を促すナッジという手法が注目されています。新型コロナへのさまざまな対策行動を促すにも同調傾向を利用したナッジが有望でしょう。一方、人の同調傾向を利用するには他者の対策行動の可視性を高める必要がありますが、これには過剰な相互監視や個人情報の拡散を助長する危険性もあります。

 

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