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量子暗号通信を実用化へ 国内企業では東芝が初の事業化に!解読されない次世代の暗号技術


東芝が次世代の暗号化技術である「量子暗号通信」の事業化を開始すると正式発表しました。

量子暗号通信とは「究極の暗号」とも呼ばれ、光ファイバーで暗号鍵を光子(光の粒子)に乗せて伝送し、「光子が何かに触れると必ず状態が変化する」という量子力学的な性質を利用して作られたシステムです。
いわゆる量子力学を活用した暗号化システムであり、理論上は量子コンピューターでも突破は不能だと言われています。

次世代の量子コンピューターが実用化されると既存の暗号化システムは全て突破可能になると指摘をされていただけに、量子コンピューターからのハッキングや情報漏えいを防ぐための防御壁としてこの量子暗号通信に注目が集まっていました。

ロイター通信によると、東芝は2021年度から量子暗号通信のシステム構築事業を国内外で開始する予定で、2025年度を目処にして、暗号化されたデータを解読するための「暗号鍵」を配送するサービスも行う方向で計画しているとのことです。
東芝が持っている量子暗号通信の関連特許数は世界1位で、政治や軍事、金融、医療などの重要情報を保護するためにシステムとして世界中で活用される見通しになっています。

既に中国も先行して量子暗号通信の整備を進めているだけに、これから世界中で暗号化システムを巡る覇権争いが激化することになりそうです。

 

東芝の量子暗号通信
https://www.toshiba.co.jp/qkd/index_j.htm

量子暗号通信(Quantum Key Distribution: QKD)は重要な機密データを保護するための暗号鍵を配信するために使用されます。

量子暗号通信では、光ファイバー上で、暗号鍵を光子(光の粒子)に乗せて伝送します。光子が何かに触れると、必ず状態が変化するという量子力学的な性質を利用して、第三者による鍵の盗聴を確実に検知することが可能です。

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量子暗号通信を導入することで、量子コンピューター時代においても、サイバー攻撃の脅威からデータ通信基盤を保護し、データを安全に利用、長期保存できるようになります。

今後は、量子暗号通信技術の医療分野への適用、公共機関向けの個人情報通信や、金融機関向けの銀行ネットワークセキュリティへの適用も期待されています。IoTおよびスマートシティの時代に、日常生活を混乱に陥れる盗聴や改ざんを防ぐ強固なデータ通信基盤を築くために、量子暗号通信は不可欠なものとなるでしょう。

東芝、量子暗号通信を国内外で事業化 30年度シェア25%目指す
https://jp.reuters.com/article/toshiba-crypto-idJPKBN2730WV

[東京 19日 ロイター] – 東芝6502.Tは次世代の暗号技術「量子暗号通信」のシステム構築事業を2021年から順次、国内外で始めると発表した。暗号化されたデータを解読するための「暗号鍵」を配送するサービスも25年度までに本格開始する。関連分野で30年度に世界シェア25%の獲得を目指す。

国内では21年1―3月期に国立研究開発法人の情報通信研究機構(NICT)にシステムを納入し、4月から実証事業を始める。海外では9月から英ブリティッシュテレコム(BT)BT.Lと実証試験を進めているほか、北米で米ベライゾン・コミュニケーションズVZ.Nの実証試験に参加。21年度以降、英米のほか、欧州やアジアの主要国で事業展開する予定。

 

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