気象庁と政府の地震調査研究推進本部が1月3日に発生した熊本の震度6弱地震について調査結果をまとめました。
まず、今回の地震は3年前の熊本地震とは直接の関係がないとして、「熊本地震が直接的な影響を及ぼしたなどの関連は認められない」と指摘。
その上で、熊本地震と異なる別の断層が動いた可能性があると言及し、九州地方中部の東西に延びる別府―島原地溝帯周辺が動いた可能性があると分析していました。
過去にも同じような場所で大きな地震が発生した痕跡があることから、再びもっと大きな地震が発生する可能性があると警鐘を鳴らしています。
一方で、地震の規模がマグニチュード5.0と小さい割に、震度が「6弱」と強かったことについては、震源付近の地盤が揺れを増幅させた可能性が高いとの調査結果をまとめていました。
気象庁は「今後も引き続き1週間程度は同規模クラスの地震が発生する恐れがある」として、周辺住民らに引き続き注意するように呼び掛けています。
2019 年1月3日熊本県熊本地方の地震の評価
https://www.static.jishin.go.jp/resource/monthly/2019/20190103_kumamoto.pdf
○ 今回の地震の発震機構は南北方向に張力軸を持つ横ずれ断層型で、地殻内で発生した地震である。今回の地震の発震機構と地震活動の分布から推定される震源断層は北西-南東方向に延びる左横ずれ断層である。
○ GNSS観測の結果(速報)によると、今回の地震に伴う有意な地殻変動は観測されていない。
○ 今回の地震の震源域は、九州地方中部において東西に延びる別府―島原地溝帯周辺にあたり、九州地方北部と南部を引き伸ばす張力が働き、発生する地震の多くが正断層型や横ずれ断層型となる特徴が見られる。今回の地震はこのような特徴がある地域で発生したものである。
平成31年1月3日18時10分頃の熊本県熊本地方の地震について
https://www.jma.go.jp/jma/press/1901/03a/kaisetsu201901032010.pdf
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