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安倍晋三首相「新型肺炎対策、フェーズを上げる必要がある」 無症状の感染者に政府がやっと危機感


1月30日に政府の新型コロナウイルスの感染症対策本部で、安倍総理大臣が対策レベルを引き上げる必要があると言及しました。

安倍総理は新型コロナウイルスの感染者が国内で多発していることについて、「無症状であるにもかかわらず陽性反応が出たということを踏まえれば、これまで実施してきた水際対策などのフェーズを、もう一段引き上げていく必要があります」と述べ、政府の警戒フェーズを引き上げると強調。

感染防止のために入国者の監視体制を強化すると同時に、帰国者に関しても宿泊のために国の研修所などの施設を全面的に提供すると表明しました。

また、災害時のDMAT(災害派遣医療チーム)の仕組みも活用するとして、安倍総理は「各閣僚におかれては、本対策本部の下、これらの取組を連携して速やかに実施してください。今後とも、情勢変化を踏まえながら政府一丸となって、何よりも国民の命と健康を守ることを最優先にやるべき対策を躊躇(ちゅうちょ)なく決断し実行してください」などと各省庁や閣僚に呼び掛けています。

今まで日本政府の対応は遅すぎると言われていただけに、やっと国内の感染拡大を受けて、危機感が少し高まった感じだと言えるでしょう。

 

新型コロナウイルス感染症対策本部
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/202001/30corona.html

令和2年1月30日、安倍総理は、国会内で新型コロナウイルス感染症対策本部を開催しました。

会議では、新型コロナウイルス感染症への対応について議論が行われました。

総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。

「新型コロナウイルスによる感染状況については、我が国でも、昨日までに武漢滞在歴がない患者が2名報告されており、その方を含め8名の患者が確認されています。加えて、昨日、帰国された方のうち、3名の方がウイルス検査の結果、陽性であったことが確認されました。現在、専門の医療機関において、入院・治療に当たっています。今回、このうちお二人の方は、無症状でありました。無症状であるにもかかわらず陽性反応が出たということを踏まえれば、これまで実施してきた水際対策などのフェーズを、もう一段引き上げていく必要があります。
感染拡大防止のため、これまでのサーベイランスの考え方に捉われることなく、あらゆる措置を講じてまいります。武漢市などに滞在歴がある全ての入国者を対象として、症状の有無に関係なく、日本国内での連絡先等を確認し、健康状態をフォローアップする仕組みを導入します。
今後も、今回のウイルスの特性をしっかりと踏まえながら、感染拡大の防止を何よりも第一に、事態の推移を十分に注視しながら、これまでの発想に捉われることなく、柔軟かつ機動的な対策を講じてまいります。
本日も、210名の日本人の方々が、武漢から帰国されました。残りの希望者全員の確実な帰国に向けて引き続き取り組むとともに、帰国者の皆さんの健康管理に、引き続き万全を期してまいります。症状の有無に関係なく、ウイルス検査を含む健康管理を徹底し、その間の宿泊のため、国の研修所などの施設を全面的に提供することといたします。その場に滞在していただきながら、お一人お一人の健康状態をしっかりと確認してまいります。災害時のDMAT(災害派遣医療チーム)の仕組みも活用し、そのために必要となる医師の派遣も迅速に行ってください。
各閣僚におかれては、本対策本部の下、これらの取組を連携して速やかに実施してください。今後とも、情勢変化を踏まえながら政府一丸となって、何よりも国民の命と健康を守ることを最優先にやるべき対策を躊躇(ちゅうちょ)なく決断し実行してください。」

 

 

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