東京都が新型コロナウイルスの感染者数について、集計ミスを修正した後の数値を公表しました。
東京都によると、集計ミスが特に多かったのは4月10日と4月17日で、10日は187人から200人に修正され、17日も201人から204人に患者数が増えたとのことです。
集計ミスが発生した原因は患者数の急増から保健所や医療機関の報告が追い付かず、患者の退院などに関する情報を病院から保健所に連絡する仕組みが整備されていないことから、大量の集計情報がゴチャ混ぜになってしまったと見られています。
東京都は「発生届についての紙ベースでの管理など、情報管理のしくみにも不備があったと考えられる」と分析しており、集計ミスが発生しないように集計調査を整備するとしていました。
一方で、PCR検査と同時並行で抗体検査を実施する方向で東京都は動いている最中で、小池百合子都知事は6月から月3000件程度の抗体検査を実施する方向で調整していると明かしています。
海外だと数万人規模の抗体検査が行われているだけに、都民からはこの発表に「遅すぎる」「もっと早く沢山やって」との声が相次いでいました。
都では、新型コロナウイルス感染症の患者の発生状況について、各保健所から都に報告される患者発生の情報に基づき、都内全体の発生状況を集約し、公表している。
このたび、これまでの患者情報について、改めて確認・整理することとし、都に報告されていた全ての患者についての報告データを精査するとともに、個々の患者データの確認・突合等の作業を行っていたところ、各保健所から都に未報告の症例や、同一患者について、重複して報道発表を行っていた症例があることが判明したので、取り急ぎご報告するものである。
これらの背景として、各保健所において、患者数の急増により、住民からの受診相談や濃厚接触者への積極的疫学調査、検体の搬送など、業務が増大したため、都への報告に支障が生じたものと考えられる。
また、1)患者の入院や退院等の情報を入力するデータベースがない、2)患者の退院等に関する情報を病院から保健所に連絡する仕組みが整備されていない、3)発生届についての紙ベースでの管理など、情報管理のしくみにも不備があったと考えられる。
小池都知事は12日、新型コロナウイルスに感染したことがあるかを調べる「抗体検査」について、「6月から月3000件の抗体検査の実施を目指す。最初は少ない数になるかもしれないが、そういう数値目標を持ちながら進めていく」と述べた。(ANNニュース)
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