国立感染症研究所が国内で初めて新型コロナウイルスの培養に成功したことが分かりました。
国立感染症研究所によると、患者のサンプルからウイルスを分離し、それを培養することに成功したとのことです。培養したウイルスが出来たことで、ワクチンや治療薬の研究開発が進むと同時に、検査体制も強化することが可能となります。
国立感染症研究所は新型コロナウイルス対策のために、この培養したウイルスを各地の研究機関に配布するとしていました。
国外だと中国やオーストラリアが培養に成功しており、徐々に新型コロナウイルスの研究体制が整ってきているところです。
国立感染症研究所ウイルス第三部で、新型コロナウイルスの分離に成功しました(図1)。使用した細胞はVeroE6/TMPRSS2細胞(TMPRSS2というプロテアーゼを発現している)です。臨床検体を接種後、細胞の形状変化を観察し、多核巨細胞の出現を捉えました。細胞上清中のウイルスゲノムを抽出して、ほぼ全長のウイルスゲノムの配列を確定しました。これは、最初に発表されたウイルスの遺伝子配列と99.9%の相同性がありました。
分離したウイルスを用いて、ウイルス感染機構及び病原性の解析、ウイルス検査法・抗ウイルス薬・ワクチンなどの開発を進める予定です。また、新型コロナウイルス対策に役立てるため、ウイルスと細胞は国内外に広く配布する予定です。
中国で感染拡大が続く新型のコロナウイルスについて、国立感染症研究所は患者のサンプルからウイルスそのものを分離し、培養することに成功したと発表しました。
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