安倍晋三首相が北朝鮮外交の方針を変更したと報じられています。報道記事によると、安倍首相は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談について、複数のルートを通じて北朝鮮側に意欲を伝達したとのことです。
安倍政権は今まで北朝鮮への圧力や経済制裁を強調しており、正式な形で日朝首相会談を打診したのはこれが初だと思われます。
変更の原因として韓国やアメリカの北朝鮮接近があると思われ、日本も韓国に遅れる形で融和路線を示唆した感じだと言えるでしょう。
政府関係者からは「北朝鮮からは現時点で何も連絡がない。中朝間には主要なルートが二つある。だが、そのいずれからも接触がないんだ。これは明らかに強硬一辺倒だった対北朝鮮政策の失敗を意味している。国内の専門家からも、政策の見直しを急ぐべきという声が高まっている」というようなコメントも聞こえ、安倍首相の行動が吉と出るのか注目したいところです。
政府、日朝首脳会談への意欲伝達 北朝鮮側に、拉致解決で正常化を
https://this.kiji.is/349236974039041121
日本政府は21日までに、安倍晋三首相と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による首脳会談について、複数のルートを通じて北朝鮮側に意欲を伝達した。国交正常化後の経済協力に言及した2002年の日朝平壌宣言を踏まえ、同宣言の履行が北朝鮮の利益になるとの立場を共有することで、日本人拉致と核・ミサイル開発問題の解決を求める狙い。複数の日朝関係筋が明らかにした。
第8回 米・朝・韓に取り残された安倍外交の敗戦=富坂聰
https://mainichi.jp/sunday/articles/20180318/org/00m/030/001000d
私は、かねて日本では不人気で評価の低い文在寅大統領が実は外交巧者である、とさまざまなメディアで発言してきた。本来、韓国の利害にも深くかかわる問題を米朝中だけで決められてしまう危機から一発逆転を狙うとすれば、彼の方法しかないと考えたのだ。
同じくこの連載では、一貫して米朝対話が進展する可能性と、その場合には日本の存在感が著しく低下することを警告してきたが、こちらの懸念も的中してしまったようだ。
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