*もんじゅ
福井県にある高速増殖炉もんじゅで2回も警報が鳴り、核燃料の取り出し作業が中断となりました。
日本原子力研究開発機構によると、2018年9月19日午後3時50分頃に核燃料をつかむ機材付近から異常を知らせる警報が確認され、点検後に作業を再開するも、同11時35分頃に再び警報が鳴ったことで作業の中止が決まったとのことです。
警報の原因は核燃料をつかむためのグリッパ部分に冷却材のナトリウムが付着していたからで、原子力機構は「動作確認の結果、加熱されたナトリウムへの浸漬だけでは付着したナトリウムを除去しきれなかったと判断し、当該グリッパを洗浄することにしました。洗浄後、改めて動作確認を実施した上で、燃料体取出し作業を再開します」とコメントしています。
今の時点では放射能漏れの報告は無く、周囲に大きな被害などは確認されていません。もんじゅは廃炉方針が決まっており、現在は廃炉に向けて核燃料の処分を急いでいるところです。
「もんじゅ」燃料体取出し作業状況のお知らせ(続報)
https://www.jaea.go.jp/04/turuga/jturuga/press/posirase/1809/o180920-2.pdf
平成30年 9月20日
国 立 研 究 開 発 法 人
日本原子力研究開発機構
敦 賀 事 業 本 部9月19日(水)、16体目の燃料体取出し作業を実施中、地下台車にある模擬燃料集合体を炉外燃料貯蔵槽(EVST)へ移送するために燃料出入機 本体 A のグリッパで模擬燃料体のつかみ操作を実施したところ、15時50分頃に「本体Aグリッパつかみ・はなし異常」警報が発報し、15時51分にリセットしました。
この警報発報に対し、燃料検査槽において当該グリッパの動作確認を実施して円滑に動作することが確認できたことから、改めて当該グリッパで模擬燃料集合体のつかみ操作を実施したところ、23時35分頃、再度、同じ警報が発報しました。
23時37分頃に警報はリセットしましたが、当該グリッパの動作回復に時間を要することから、16体目の燃料体取出し作業を中断しました。
当該グリッパに、設備上の異常があるものではなく、微量のナトリウムが付着したことによるものと推定しており、本日、炉外燃料貯蔵槽内の加熱されたナトリウムに当該グリッパを浸漬させて付着したナトリウムを取り除いた後、動作確認を実施しました。動作確認の結果、加熱されたナトリウムへの浸漬だけでは付着したナトリウムを除去しきれなかったと判断し、当該グリッパを洗浄することにしました。洗浄後、改めて動作確認を実施した上で、燃料体取出し作業を再開します。
その他、環境への影響はありません。
以 上
もんじゅの状況報告
https://www.jaea.go.jp/04/turuga/monju_site/pdf/m1.pdf
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