*核燃料サイクル工学研究所
1月30日に茨城県東海村の核燃料サイクル工学研究所で放射能漏れを伝える警報が鳴った問題について、運営する日本原子力研究開発機構は作業員の服や作業場の床から放射性物質を検出したと発表しました。
日本原子力研究開発機構によると、現場にいた作業員9人の防護服などを調べた結果、最大濃度で管理目標値の約30倍に匹敵する1平方センチメートル当たり1.1ベクレルが検出されたとのことです。法令で定められている制限値は下回っていますが、床や作業員の服に付着した放射性物質が警報を鳴らした可能性が高いと見られています。
当時はプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料用の粉末が入った容器を扱っていました。
↓日本原子力研究開発機構の調査資料
プルトニウム燃料第二開発室α線用空気モニタ警報の吹鳴について
https://www.jaea.go.jp/02/press2018/p19013101/b01.pdf
発生日時:
平成31年1月30日(水)14:24頃
発生場所:
プルトニウム燃料第二開発室 粉末調整室(A-103)(管理区域内)
状況:
粉末調整室において、核燃料物質を貯蔵する貯蔵容器のビニールバッグの定期交換作業の一環で、グローブボックスから貯蔵容器のバッグアウト作業(搬出作業)を行っていたところ、α線用空気モニタ(α-8)の警報が吹鳴した。同室の作業員9名(作業中半面マスク着用)は、隣室(A-102)へ退避し、身体サーベイを開始した。また、保安規定に基づき同室を立入制限区域に設定した。【経緯】
14時24分頃 粉末調整室(A-103)においてグローブボックスのバッグアウト作業中にα線用空気モニタ(α-8)の警報が吹鳴。
当時、同室にいた作業員9名(作業中半面マスク着用)は、隣室へ退避した。(隣室は空気中放射性物質濃度は上昇していない)
14時27分頃 同室のα線用空気モニタ(α-10)の警報が吹鳴。
14時50分頃 空気モニタ(α-8)の指示値から換算した空気中放射性物質濃度が9.1×10-7 Bq/cm3であることから、同室を保安規定に基づく立入制限区域に設定。(立入制限区域の設定基準:7.0×10-7 Bq/cm3)
15時29分 隣々室(A-101)の廊下にグリーンハウスの設置を指示。
16時00分現在 同室作業者9名の身体サーベイを継続実施中。
原因:
調査中
従業員への影響:
調査中(同室の作業員の身体サーベイを継続実施中)
環境への影響:
排気モニタ及び敷地内のモニタリングポスト及びステーションの値に変動がないことから、環境への影響はない。
東海村施設、服や床に放射性物質 原子力機構が汚染検査
https://this.kiji.is/463641817201919073?c=39546741839462401
茨城県東海村の核燃料サイクル工学研究所で放射性物質が漏れた問題で、運営する日本原子力研究開発機構は31日、現場にいた作業員9人の防護服などを調べた結果、汚染が検出されたと明らかにした。床の汚染も確認され、最大濃度で管理目標値の約30倍の1平方センチメートル当たり1.1ベクレルだったが、法令の制限値は下回っていた。
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