2021年度(2020年度実施)から開始となる「大学入学共通テスト」の英語民間試験について、入試の専門家らが「公平性が確保できない」として導入の中止を要請しました。
英語の民間試験とは日本英語検定協会やベネッセなど7つの事業者が実施予定の新しい入試形態で、センター試験に代わるテストとして導入準備が進められています。英語民間試験の導入中止を求めたのは大学入試制度や英語教育に詳しい専門家らで、国会に8100人余りの署名を添えて請願書を近く提出する予定です。
請願の賛同者である東北大学の荒井克弘名誉教授は「入試は理論的にはトラブルがないよう準備しなければならないが、今回そのレベルに達しているかというと程遠い状況で、見直しを求めたい」とコメント。
英語民間試験には深刻な欠陥があるとして、大学入試の公平性の観点からも疑問があるとしています。
再来年から始まる「大学入学共通テスト」に導入される英語の民間試験について、入試の専門家らが今のままでは最低限の公平性が確保できないなどとして、導入の中止を求める請願書を近く国会に提出することになりました。
新制度の問題点
https://nominkaninkyotsu.com/problem/
2021年度(2020年度実施)の大学入学共通テストにおいて英語民間試験を利用することには,主に以下のような問題があります。
1. 「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」に科学的な裏づけがない。(資料①)
(1) 構成概念(測る能力)が異なる試験の成績を比べることはできない。
テストはそれぞれ独自の目標のために,測定する対象となる能力を想定してデザインされる。よって,仮に,XさんはGTECを受けて「A2」,Yさんは英検を受けて「A1」のスコアを得たとして,XさんがYさんより能力が高いと言える科学的根拠がない。両者が同じ試験を受けたら,YさんがXさんより良い成績をとる可能性が十分にある。これでは公正公平な選抜と言えず,受験者の理解も得られない。
(2) CEFR(ヨーロッパ言語参照枠)が誤用されている。CEFRは多様な国や地域で多様な母語をもち多様な教育を受けた人たちの第二言語能力を大まかに評価するための目安であり,「国際標準規格」ではない。
CEFRはあくまで個々人の能力発達の目安となるものであり,大勢の受験生の能力を数値化して比較するために使うべきものではない。
CEFRは完成しておらず,改善が進んでいる。2021年度入試から日本で用いられようとしているものは,見直し前の古いバージョンである。
院内集会が始まりました。#英語民間試験 pic.twitter.com/uts1nXrU1F
— ひっきたい。 (@hik_kitai) 2019年6月18日
2021年度大学入学共通テストにおける英語民間試験の利用中止を求める国会請願についての院内集会・記者会見始まりました。 pic.twitter.com/OEk6kcMnDB
— きいたかし(城井崇) (@kiitakashi) 2019年6月18日
英語民間試験中止の国会請願、立憲民主党、国民民主党、日本共産党の各会派から国会請願の紹介議員を協力する段取りになりました。国民民主党会派からは、衆議院では牧義夫議員、吉良州司議員、西岡秀子議員、城井崇。参議院では文教科学委員の3名、大島九州男議員、伊藤孝恵議員、山本太郎議員。
— きいたかし(城井崇) (@kiitakashi) 2019年6月18日
英語民間試験の利用中止の件、署名活動にご協力くださりありがとうございました。6月7日から16日の10日間で、参議院8127筆、衆議院8167筆が集まりました。これから請願書とともに提出します。 https://t.co/fAGdhAdQuG
— 阿部公彦 (@jumping5555) 2019年6月18日
もっと注目されて欲しい。これって民間に任せると駄目な事例じゃないかな。 / 共通テストの「英語民間試験の導入」中止求め国会に請願へ | NHKニュース https://t.co/lc3PZPb53S
— とり (@n_w_tr) 2019年6月18日
英語民間試験と官邸主導 をつなげましたね pic.twitter.com/JboVLF7sWN
— 松枝春 (@ascendbba) 2019年6月9日
今の日本の現状で、才能を見出すことに失敗する大きな要因は、入試の形式よりもむしろ、経済的・地理的制約によって十分な教育や情報を得られないことなのでは。少なくとも英語民間試験の導入は、経済的・地理的格差を助長し、本来伸ばすことのできる才能を摘み取る危険を増大させるのではないか。 https://t.co/YIpy01DpQ9
— RochejacMonmo (@RochejacMonmo) 2019年6月11日
6段階CEFRを無理やり使った英語民間試験の大学入試共通テスト利用も危険なので行わないように求めてください。 https://t.co/bR4eazi4Xl
— ◯ (@inabacurry) 2019年6月15日
自分としては、今回の入試制度改革によって、経済格差が相当助長されることになるので大反対というスタンスです。
もう教育関係の人間じゃないけど笑。
大学入学共通テストにおける英語民間試験の利用中止を求める国会請願署名(寺沢拓敬) – Y!ニュース https://t.co/YIFvkrIhyM
— 石井 貴基@6/14-18は中国行くよ (@takaki_ishii) 2019年6月12日
いいね!しよう