舛添要一元都知事がNHKから国民を守る党(N国党)について、かつてのナチス党やヒトラーの政治手法と類似していると取り上げました。
舛添要一氏は自身のツイッターで「N国の立花党首の行動は、エンターテイナーそのものである。エンタメの要素はプロパガンダには不可欠で、史上最も成功したのがヒトラーである」「MXテレビに押しかけるN国の立花党首やその信奉者たちと二重写しになる。笑い事ではない」と述べ、N国党の立花党首のやり方はナチス的だと指摘。
過去にヒトラーも同じようなワンイシューを繰り返すことで民衆の脳裏に刷り込んでいく手法を活用していたとして、ヒトラーの発言を引用した上で、「毎日のように大きな話題になっている。そして、その分、支持率が伸びている。とくに若者の間で顕著だ。下手をすると、次の衆院選で台風の目になるかもしれない。ヒトラーが首相になる前のドイツを思い出す」と懸念を表明していました。
実際、ナチス党やヒトラーの政治運動とN国党のやり方は類似点が数多く見られ、日本の政治情勢的にも与野党がグダグダと前に進まない論戦を重ねている間に、勢力を伸ばしそうな気配があります。
今の時点では弱小政党の粋を出ないN国党ですが、世界恐慌をキッカケにして一気にナチス党が跳躍した歴史があることから、舛添要一氏が懸念しているように、油断はできない存在だと言えるでしょう。
N国とナチス党の選挙運動に類似点 舛添要一氏が指摘
https://www.news-postseven.com/archives/20190821_1435425.html
実はヒトラーも、伝統的保守派からは当初、「色物」のようにバカにされていました。SA(突撃隊)という、熱狂的な信奉者のガードのもと、共産党などの対立陣営のもとにも足を運び実力行使をも厭わないから、せいぜい共産主義に対する防壁と考えていただけです。しかし、既成政党や有力政治家が、庶民とは関係のないレベルでの政治闘争を繰り広げている間に、彼は着々と存在感を増していきます。そして民主的選挙によって、議席を増していくのです。
繰り返しますが、立花氏がヒトラー的独裁者だとは思っていません。ただしマスコミが、彼のようなある種のポピュリストを面白がっている間に、思いも寄らぬことが起こりうるという思いはあります。その点、ジャーナリスト・江川紹子氏による「メディアはN国の取り上げ方をよく考えて」という主張(https://news.yahoo.co.jp/byline/egawashoko/20190816-00138652/)には、全面的に賛成します。
N国の立花党首の行動は、エンターテイナーそのものである。エンタメの要素はプロパガンダには不可欠で、史上最も成功したのがヒトラーである。問題は、国会議員の権力を行使できることを彼が自覚しているか否かだ。有権者の遊び感覚が権力に利用されると、今の英米のようにとんでもないことになる。
— 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) 2019年8月17日
1921年にナチス党の党首となったヒトラーは、街頭活動のとき対立する政治勢力から自分を守るためにSA(突撃隊)を組織するが、SAは「敵陣の攻撃にも出かけ、恐れられていく」(拙著『ヒトラーの正体』より)。MXテレビに押しかけるN国の立花党首やその信奉者たちと二重写しになる。笑い事ではない。
— 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) 2019年8月20日
N国は「『保守論壇』には相手にされない10年近く前に隆盛したネット右翼の古参兵」(古谷経衡)である。ドイツの「ヒンデンブルクなどの伝統的保守派は、成り上がりのヒトラーを馬鹿にして」いた(拙著『ヒトラーの正体』)が彼は独裁者になった。「N国などと比較とは」と、ヒトラーが怒っているかも。
— 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) 2019年8月20日
N国とナチスの類似点について、列挙しました。拙著『ヒトラーの正体』に、ヒトラーが率いた危険な政治運動の特色が書いてあります。N国についても、心配な点が多々あります。『NEWSポストセブン』のインタビューに応じました。https://t.co/7HELr3JOFs
— 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) 2019年8月20日
参院選で躍進した「れいわ新選組」と「N国」が、毎日のように大きな話題になっている。そして、その分、支持率が伸びている。とくに若者の間で顕著だ。下手をすると、次の衆院選で台風の目になるかもしれない。ヒトラーが首相になる前のドイツを思い出す。ブログで解説する。https://t.co/91A2hQyT7U
— 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) 2019年8月19日
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