*東京地方裁判所
農林水産省の元事務次官・熊澤英昭被告(76)が自宅で長男を包丁で刺して殺害した事件について、東京地方裁判所は懲役6年の実刑判決を言い渡しました。
この事件は2019年6月に東京・練馬区の自宅で、熊澤被告が長男の英一郎さん(44)を包丁で刺して殺害した事件です。英一郎さんは家に引き篭もり状態となっていたと報じられており、人気ゲーム「ドラゴンクエスト」などで「ステラ神」を名乗って活動していました。
知る人ぞ知る人物だったようで、ゲーム上でもトラブルを度々引き起こしていたとの記録が残っています。
報道記事によると、熊澤被告は裁判所で川崎市で児童らが殺傷された事件にも言及し、「(引きこもっていた)息子と犯人の境遇が似ていて、危惧した」などと殺害の動機を語っていたとのことです。
他にも日常的な家庭内暴力があったとして、最終的にはこのような手段を使うしか無かったとしています。
ただ、東京地方裁判所は「被告の供述は信用性に乏しく、ほぼ一方的に攻撃を加えたと認められ、強固な殺意に基づく危険な犯行だ。主治医や警察に相談できたのに相談することなく、同居してわずか1週間で殺害を決意して実行した経緯には短絡的な面がある」と指摘した上で、懲役6年を言い渡した形です。
熊澤被告は行政や警察に相談しなかった理由について、「全く相談する気はなかった。親子関係が悪化するだけで良いことはない」と語っており、この点が判決の重要な部分になったと見られています。
ネット上ではこの事件に関する様々な反応が飛び交っている状態で、熊澤被告に同情を示す意見から、殺人行為は論外だとして批判する声、更には元事務次官でも行政が信用できない状態だと疑問を投げ掛ける声まで賛否両論でした。
色々な条件が重なって発生した悲劇的な事件ですが、ある意味で日本社会の闇を示す事件だと言えるでしょう。
長男殺害の元農水次官「かわいそうな人生を送らせた」被告人質問で涙
https://mainichi.jp/articles/20191212/k00/00m/040/264000c
東京都練馬区の自宅で今年6月、当時44歳の同居の長男を刺殺したとして殺人罪に問われた元農林水産事務次官の熊沢英昭被告(76)は12日、東京地裁(中山大行裁判長)で開かれた裁判員裁判の被告人質問で、5月に川崎市で児童らが殺傷された事件に触れ、「(引きこもっていた)息子と犯人の境遇が似ていて、危惧した」と事件を起こした動機の一端を述べた。
農林水産省の元事務次官が長男を殺害した罪に問われた事件の判決で、東京地方裁判所は「『長男に殺されるという恐怖から刺した』とする被告の供述は信用性に乏しい」などとして、懲役6年を言い渡しました。
娘は自殺・妻はうつ病。発達障害のネトゲドラクエ廃人の息子英一郎の父親、熊沢英明元農水次官に「懲役8年求刑」
一方、堺市で酒を飲みながらトレーラーで小6を横断歩道で引き殺した上、自転車をひきずったままひき逃げ。そのまま酒を飲んでいた男に「懲役4年求刑」
理不尽すぎるよ。泣ける pic.twitter.com/qV4ss4h9eq
— Makoto@アドセンスブロガー (@makot816) 2019年12月13日
元農水次官懲役6年実刑判決。どんな理由があれ人を殺してはいけない。そんな事わかってる。ただこの父親のように一生懸命息子と向き合ってもどうにもならず奥さんはうつ病、娘さんは自殺。相当な辛さの中で1人頑張ってきたはず。罪を償ったあとは奥さんとゆっくり静かに余生を過ごしてほしいです。
— moco moco (@mi_117_ho) 2019年12月16日
元農水次官の息子殺害事件。なぜこんなにも擁護の声が目立つのか。産経などは見出しで(熊沢被告の)「苦悩」と表現している。外部の協力を得るなどの積極的な支援をせずに数十箇所も滅多刺しにしている独善性や障害への無理解、差別意識には言及されないのか。殺された息子にも「苦悩」はあったはず。
— ぱやのん (@hickamore) 2019年12月11日
発達障害と診断され暴力を振るっていた息子を刺殺した元官僚男性。娘は(息子のことが原因で)結婚が破談になり自殺、妻はうつ病を。できるかぎり息子に寄り添おうと、コミケで漫画を売る手伝いまでした。とのこと。言葉がでません。https://t.co/xKlANdAXCC
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) 2019年12月13日
生き地獄っぽい。よくここまで耐えたな。
“アスペルガー症候群と診断した主治医も証人出廷。同症候群の成人患者への社会的支援が広がったのはここ数年のこと”
“妻が鬱病で、長女が事件前に自殺していたことを明かし、「(熊沢被告は)1対3の介護のような状況だった”
https://t.co/PztgydQdUX— Daisuke Nakazawa (@diceken) 2019年12月12日
元農水次官の息子殺害事件で、加害者擁護の声が多すぎて気分が悪くなる…これがどれだけ引きこもり当事者やその家族を追い込むのか、発達障害を抱え生きづらさを感じている人達を追い込むのか、そしてそれが次の暴発や事件を引き起こしかねないのか、わかってるんだろうか。
— とぶとかげ (@doxob73) 2019年12月13日
玉袋筋太郎「親父を死に追いやった姉夫婦を、今も許せないまま」 https://t.co/FwiB8jaVlT
めちゃくちゃ読み込んでしまった。
裕福で不自由なく育てられただろうお姉さんだけどそう育てたのもご両親なのだし色々辛すぎやね。
元農水次官の判決ニュースと一緒に流れてきて家族って何やろ?てなる…— しず (@shizu_rin) 2019年12月14日
殺人を正当化はしないけど、こういう優しさには涙が出る
>就職氷河期と重なるなどして就職先が見つからなかった英一郎さんに、製パンやアニメの学校に通わせたほか、「生きがいを持たせたい」とコミックマーケットへの出品を勧め、会場で売り子として手伝ったことも…https://t.co/wnxqpArv6N— HiROくん (@hiro_ishin99) 2019年12月12日
熊沢元農水次官が精神病の子供の相手するのめんどくさくなってぶっ殺したやつ本当にすごい話で、省庁トップが問題が生じた時に行政に頼らないで適当に殺して終わりにしてしまう、省庁トップですら行政をなにも信用していないし、そのような人間が出世してしまうというの本当にとんでもない話だよな
— 天皇 (@ssig33) 2019年12月14日
元 農水次官の熊沢被告に懲役6年の実刑って … 厳し過ぎます。😭 pic.twitter.com/KPXFGOBZ0I
— JOE (@JoeJoesank7) 2019年12月16日
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