3月13日の国会で緊急事態宣言の関連法案が賛成多数で可決・成立となりました。
参議院本会議の採決は共産党など一部の野党勢力から反対意見がありましたが、最大野党・立憲民主党や国民民主党の賛同もあり、異例の短期スピードで通過。
明日に安倍晋三首相が正式な記者会見を行い、緊急事態宣言の成立と発令に関して国民向けの説明を行うことになると見られています。
緊急事態宣言を発令するためには、「国民の生命や健康に著しく重大な被害を与えるおそれがある場合」と、「全国的かつ急速なまん延により国民生活と経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある場合」の条件を満たさなければいけません。
条件を満たした感染症や異常事態が発生した場合に限定し、感染症の専門家でつくる「諮問委員会」に意見を聞いた上で発令が可能となります。
緊急事態宣言が発令されると、外出の自粛をはじめ、集会やイベントのような人が集まる行事の規制、施設の使用制限などを住民に要請することが出来るようになるのです。
また、臨時の医療施設を整備するために、土地や建物を所有者の同意を得ずに政府が使用することも緊急事態宣言の対象に含まれています。
他にも運送事業者に配送要請の指示や医薬品などの収用も行政権限で行えるようになるとされています。
一方で、緊急事態宣言を巡って政府が「民放を指定放送機関に指定して放送内容を差し替えてもらうことはありうる」と国会で答弁した内容が間違っていたとして、後で撤回したこともありました。
この答弁について立憲民主党の山尾志桜里議員は「衆議院ではうその答弁だけが議事録に残り採決されてしまった」とコメントし、法案採決の流れを強く批判しています。
依然として国内の有識者の間でも賛否が割れている緊急事態宣言ですが、あまり深い議論をしないまま成立となってしまったことに国民からも懸念の声は根強いです。
新型コロナウイルス対策の特別措置法は、参議院本会議で採決が行われ、賛成多数で可決・成立しました。さらなる感染拡大に備え、総理大臣が「緊急事態宣言」を行い、都道府県知事が外出の自粛や学校の休校などの要請や指示を行うことが可能になります。
政府は安倍総理大臣が、14日午後6時をめどに総理大臣官邸で、新型コロナウイルスに関する記者会見を行うと発表しました。
新型コロナウイルス対策の特別措置法の成立を踏まえ、今後の感染拡大の防止に向けた政府の対応方針などについて説明するものとみられます。
新型コロナウイルス対策の特別措置法案をめぐるみずからの11日の答弁について、宮下内閣府副大臣は、「誤解に基づくものだった」などとして13日、撤回しました。
新型コロナウイルス対策の特別措置法案をめぐって11日、宮下内閣府副大臣は衆議院法務委員会に出席し、緊急事態宣言が出された際の私権の制限に関連して答弁し、放送局への対応について「法案の枠組みとしては、民放を指定放送機関に指定して放送内容を差し替えてもらうことはありうる」と述べました。
緊急事態宣言を可能とする特措法が参院で可決・成立。法案提出からわずか4日。明日には施行。宣言を発する際に専門家の意見を聞く仕組みがないなど問題点が次々明らかになる下、日程ありき。
いま本当に急を要するのは、特措法ではなく感染拡大防止と経済を支える強力な対策。https://t.co/BXCT5NWK34— 山添 拓 (@pioneertaku84) 2020年3月13日
安倍政権の緊急事態宣言の日に読んでほしいワシントンポスト紙の記事。疫病対策には国家の権限強化が必要と言われるが、韓国では逆に民主主義が強化され、オープンな検査と合議で不安をなくし、官民の助け合いで、医療崩壊などなしに着実に成果を上げているという内容です。 https://t.co/21iLcRpUNQ
— 町山智浩 (@TomoMachi) 2020年3月12日
「新型コロナで改正特措法が成立 『緊急事態宣言』可能に」
内容も、やり方も、断じて認めるわけにいかない。強行に強く抗議する!
不当な人権制限が行われないよう、厳しく監視していく!https://t.co/GYSI56GpdJ— 志位和夫 (@shiikazuo) 2020年3月13日
立憲はとんでもない法案に賛成してしまいましたね。
今後大きく支持を減らすでしょう
山尾さんと共産党は筋を通しましたね。
国会の事前承認なしで宣言を出せるなんて絶対ダメです。https://t.co/SGmMEGECHN— やまぐちまほ (@6915Z7LfdBm5NML) 2020年3月13日
夕方4時からの 参議院本会議で
与党の賛成 多数で
新型インフルエンザ等特別措置法 が
成立してしまいました。
碧水会としては 反対をしたのですが緊急事態宣言を 安倍総理に 権限を与えることが
次の 憲法改悪につながることを懸念参議院議員 ながえ孝子事務所#ながえ孝子#新型コロナ特措法 pic.twitter.com/57elZLvsme
— ながえ孝子(永江孝子)参議院議員 (@takakonagae) 2020年3月13日
新型コロナ特措法成立に抗議。
緊急事態宣言で、国民の自由や権利の制約を可能にしてしまう法律なのに、その発動要件も、歯止めもきわめて曖昧。絶対に容認できません。すでに首相の政治的判断による休校要請やイベント自粛による萎縮や大混乱が起きていることも問題
山添さんの反対討論全文です↓ pic.twitter.com/bKcfakzTbU
— 吉良よし子 (@kirayoshiko) 2020年3月13日
「自らの無策ぶりを吹き飛ばすために
戒厳令のような事態になることを
警戒します」と、福島瑞穂さん。
嘘で固めた為政者の「緊急事態宣言」で
私権制限される恐ろしさ。
賛成する野党への失望と怒りは大きい。https://t.co/eQAyDkOBgV— 東京新聞労働組合 (@danketsu_rentai) 2020年3月12日
緊急事態宣言で誤解があるようです。私権を制限するのは、
外出しないことも、施設使用や行事の制限も、土地の使用も、物資や資材の供給や売り渡しも、
その必要性を考えて要請できるのは「都道府県知事」です。
安倍総理の権限ではありません。 pic.twitter.com/SfzPR26C7L— いさ進一 (@isashinichi) 2020年3月13日
手続論の瑕疵という点で、今回の新型インフルエンザ特措法改正議論を指摘してる現職の政治家が、山尾志桜里しかいないってのは、とても残念なことだぞ。
手続論に瑕疵がありながら法案が通ることは、緊急事態宣言で私権制限されることより、よほど危ないことなんだぞ。
— あの男 (@noiepoie) 2020年3月13日
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