*福島第一原発
今年に入ってから福島第一原発では新たな問題が続々と発見されています。
原子力規制委員会が昨年から行っていた現地調査で原子炉格納容器の「ふた」に位置する上部構造物から最大4京ベクレルと推定される超高線量の放射性物質が確認されました。
特に汚染が酷かったのは2号機の2京~4京ベクレルと3号機の3京ベクレルで、これからの廃炉作業にとって大きな障壁になると予想されています。
また、福島第一原発の1号機の排水路付近でも線量が13mSv/hのゲル状の物体が発見され、東電が調査分析作業を開始しました。
このような線量が高いゲル状の物体は初めて発見されたもので、周辺の放射能測定器も警報が鳴るほどに線量が一時的に上昇したと報告があったほどです。
さらには2021年2月上旬に福島沖で地震が発生してから、1号機と3号機の原子炉格納容器で冷却用の水が減少。
1号機に関してはあまりにも水位が大きく減った影響で、東電が3月22日に注水量を毎時3トンから毎時4トンに増やすと発表しました。
それから1号機の水位は回復して落ち着いていますが、依然として水が漏れた原因は分かっておらず、応急処置も出来ないまま水量だけを増やして維持している状態です。
福島原発事故から10年となりましたが、いよいよ構造物全体が耐えきれなくなってきたのだと思われ、今後も同じようなトラブルや異常事態が起き続けることになるかもしれません。
福島第一原子力発電所 1,3号機原子炉格納容器(PCV)の水位低下について(続報5)
https://www.tepco.co.jp/press/mail/2021/1588925_9004.html
2月19日午後5時30分にお知らせしております、1,3号機原子炉格納容器(PCV)の水位低下について、その後の状況をお知らせします。
3月22日午後11時42分にお知らせした、水位監視確保の観点から実施した1号機の原子炉注水量の変更に伴い、原子炉格納容器内の水位が上昇し、3月23日午前3時57分に水位計L2の設置位置を上回り、本日(3月26日)午前9時15分、温度計T2の設置位置を上回ったと判断しました。
これに伴い、水位を確保できることが確認できたため、準備が整い次第、1号機の原子炉注水量を以下の通り減らして注水します。<原子炉注水量変更>
1号機原子炉注水量:4.0m3/h→3.0m3/h
3月2日午後6時18分、物揚場排水路に設置している簡易放射線検知器(PSFモニタ)の「高警報」の発生について、その後の状況をお知らせします。
物揚場排水路の流域を調査したところ、一時保管エリアW2で比較的線量が高いゲル状物質が発見されました。同物質は、保管していたコンテナ下部のアスファルト上に確認されたもので、昨日3月24日、ゲル状物質が70μm線量当量率において、13mSv/hの線量を確認しました。
第18回東京電力福島第一原子力発電所における事故の分析に係る検討会
https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/jiko_bunseki01/140000055.html
いいね!しよう