表向きだと日本の防衛費はGDP(国内総生産)の1%以下に抑えているとされていますが、実際の数値で1%を大幅に超えていることが分かりました。
これは東京新聞が北大西洋条約機構(NATO)の基準で日本の防衛費を再計算したもので、当初予算や補正予算などを合意慶した金額でGDPの1.24%に到達。
少なくともGDPの1%以下よりも遥かに多いとして、東京新聞の記事には「欧米基準の関連経費や増加傾向にある補正予算を除外しているため、実態は異なる」と書いてありました。
ここ数年で日本の防衛費は増加傾向が強まり、2022年度も過去最大の5兆4797億円となる見通しです。
世界各国の軍事費はトップのアメリカがGDP比3.73%で、イギリス2.32%、フランス2.04%、ドイツ1.56%となっています。
中国の軍備拡張を念頭に置いて、アメリカ側からは日本にもGDP比の2%まで防衛費を引き上げるように要求が出ており、政府与党内においてもGDP2%論が浮上しているところです。
ジワジワと毎年のように増えている防衛予算、国民の反応は賛否が大きく割れていますが、今のままなし崩し的にGDP比2%まで引き上げとなるかもしれません。
日本の防衛費、GDP比で1.24%と判明…「隠す必要ない」と専門家 本紙がNATO基準で試算
https://www.tokyo-np.co.jp/article/152199
日本の2021年度の防衛費の対国内総生産(GDP)比を、本紙が欧米諸国と比較可能な基準などを用いて試算したところ、当初予算や補正予算などの合計で1.24%になることが判明した。防衛省は独自の算出方法を使い、当初予算は1%以下で推移していると公表しているが、欧米基準の関連経費や増加傾向にある補正予算を除外しているため、実態は異なる。自民党は先の衆院選で「2%以上も念頭」と増額を公約したが、過少な比率を前提に議論が進めば、なし崩しに防衛費の膨張が進みかねない。(川田篤志)
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