12月20日に日本銀行は金融政策決定会合で大規模緩和を修正する方針を決定し、今まで0.25%程度としてきた長期金利の変動許容幅を0.5%に拡大すると発表しました。
黒田総裁は記者会見で「利上げではない」として一時的な措置であると説明していましたが、市場や識者の多くは明確な利上げ表明と受け取っています。
この日だけでドル円は1ドル137円台から131円台まで円高が進み、株式市場も1000円ほどの急落が起きました。
長期金利だけの見直しだとしていますが、これによって住宅や車のローンも変動する可能性があり、早ければ来月から0.1%ぐらい変わるのではないかと言われているほどです。
一方で、事実上の利上げは日米の金利差を縮小することになり、昨年から悪化していた円安は一旦収まると思われます。
円安が一段落することで物価上昇も和らぐことが期待され、この点は庶民にとってメリットになりそうです。
ただ、中長期的な視点で見ると、利上げは経済活動全般を引き締めるもので、企業活動が冷え込むことで不況が長引くことになるかもしれません。
追い詰められた「日銀」、事実上の利上げの”次”
https://toyokeizai.net/articles/-/641399
日銀の黒田東彦総裁は、たんに「蒸気弁」を開けて圧力を逃がしながら、超低金利を維持し続けることができると考えている。この動きは「利上げではない」と黒田総裁は記者会見で語り、むしろ 「市場機能の改善 」を目的とした技術的な措置であったと述べた。
同氏が動いたのは、日本国債の市場におけるいくつかの歪み(以下で説明)が、社債市場や、他の一部の金融市場に波及しているためだ。金利の引き上げは、日銀の10年にわたる戦略からの脱却の第一歩ではないと黒田氏は主張する。「金利を上げるつもりも、金融を引き締めるつもりもまったくない」。
日銀が緩和縮小、長期金利の上限0.5%に 事実上の利上げ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB173480X10C22A6000000/
日銀は19~20日に開いた金融政策決定会合で、大規模緩和を修正する方針を決めた。従来0.25%程度としてきた長期金利の変動許容幅を0.5%に拡大する。20日から適用する。長期金利は足元で変動幅の上限近くで推移しており、事実上の利上げとなる。変動幅の拡大は21年3月に0.2%から0.25%に引き上げて以来となる。
「やってはいけない手法だった」 金融緩和策の一転修正に識者はhttps://t.co/O7uleP88St
黒田総裁は会見で「利上げではない」と述べ、「事実上の利上げ」との市場の見方を否定。
しかし、識者は「事実上の利上げとみて間違いない」といいます。— 朝日新聞デジタル (@asahicom) December 20, 2022
金小売価格3カ月ぶり安値 円高進行、1グラム8517円 https://t.co/Rxe5omlrk7
日銀が20日、事実上の利上げを決定したことから、外国為替市場で円相場がドルに対し急激に上昇し、国内での金の値下がりにつながった。
— 産経ニュース (@Sankei_news) December 21, 2022
安倍菅政権では増税と利上げは可能な限り避けたが、岸田政権は増税と利上げを率先してやろうとしている https://t.co/R2MlmSySgk
— 高橋洋一(嘉悦大) (@YoichiTakahashi) December 20, 2022
今回の日銀の実質利上げと先般の政府の増税発表、いずれももうちょっと待てばいいのにという印象。日銀資料には「我が国経済を展望すると…潜在成長率を上回る成長を続ける」とあるが、この確信が持てないのが問題で、現にまだ需要不足が存在。今は、賃上げの腰を折らない細心の経済運営が必要だ。
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) December 20, 2022
この上に利上げするとかすごい。逆走のプロだ。 https://t.co/Rvl85ifMS0
— 井上純一(希有馬)新連載『逆資本論』の同志募集中 (@KEUMAYA) December 20, 2022
不景気の時に増税と利上げは絶対やってはいけない。やるのは逆です。金利は限界まで下げてたんで、減税すべきだったんです。 https://t.co/C4PvIRccvy
— 井上純一(希有馬)新連載『逆資本論』の同志募集中 (@KEUMAYA) December 20, 2022
日銀が長短金利を操作する政策の修正を決定。このタイミングで動いた背景には、今後アメリカ経済がさらに減速しそうになっており、米利下げが始まるなら政策の自由度が下がりかねないとの判断がありそうです。https://t.co/DngnIDFDQE
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) December 20, 2022
驚きました。私が10年以上前に日銀を取材していたとき、日銀幹部は口をそろえて「長期金利をコントロールするのは無理だ」と言っていました。それが今や放漫財政の補助装置と化した日銀による国債買い入れ。この政策変更が財政にどう響くのか、目が離せませんhttps://t.co/C1xlahcj6d
— 野沢哲也 (朝日新聞 ゼネラルエディター補佐) (@tomo_sumi_tetsu) December 20, 2022
日銀、黒田総裁発言
(数年前)
・物価が上がれば必ず賃金は上がる→上がってない(半年前)
・国民は物価高を受け入れている→受け入れてない(数ヶ月前)
・利上げをすることはあり得ない→事実上の利上げ(1ヶ月前)
・当面、金融緩和は継続する→大幅な政策転換今すぐ辞めてくれませんか
— Dr.ナイフ (@knife900) December 20, 2022
今回の利上げは専門家でも意見が割れてる。それを踏まえて分かってる事を言えば10年債の所で長短金利の逆転現象が起きてるので日銀はここを少し持ち上げようとした。「実質利上げじゃないか」と言われればその通りだけど買いオペは継続するしむしろ増額の可能性もある。これが俺の理解だけど合ってる? pic.twitter.com/eDpdcEPk7c
— もりちゃん🥁🎸🎹 (@morichanemorich) December 20, 2022
黒田逆バズーカで一気に円高に。
安倍元首相が消えた後の岸田&財務省はまさにやりたい放題だな。
・財政緊縮→不況へ
・金融緩和終了→雇用悪化へ
・利上げ→不況へ
この逆アベノミクス3本の矢で、ロスジェネを多く生み出した不況の20~30年前に逆戻りし、また自殺者が大量発生するかもね。 pic.twitter.com/e3Gk3Asmvc— 東京のおっさん (@THEnipponjin) December 20, 2022
「利上げではない」利上げとか、「専守防衛の範囲内」の敵基地攻撃能力とか、ほんとにバカな国になったもんだね。うん、このままいけば確実に滅びる。指導者の能力が低い上に不誠実、それを多くの有権者が放置してるから何のアカウンタビリティーもない。無責任政治。
— Koichi Nakano@Progressive! Channel (@knakano1970) December 20, 2022
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