*高感度地震観測網
8月8日に九州地方の日向灘で発生したマグニチュード7.1の強い地震ですが、その直後に南海トラフ巨大地震の想定震源域である東海地方で「スロー地震」が観測されていたことが分かりました。
これは気象庁が発表したもので、日向灘で地震が発生してから数十分後に三重県や愛知県の地下でスロー地震を観測。
スロー地震とは「ゆっくりすべり(スロースリップ)」とも呼ばれ、プレート境界の断層が広い範囲でゆっくり動く現象のことです。
通常の地震と違って非常にゆっくりとしていることから大きな揺れは無く、少しずつプレートや断層が地面に潜り込むような動きとなります。
2011年の東日本大震災前にも同じような動きの報告があり、日本経済新聞社の記事に掲載された東京大学地震研究所の小原一成教授の見解だと、現時点で大地震の前兆か大地震後の連動的なスロー地震なのか不明だとされていました。
かつて2005年のスマトラ沖地震後でも遠隔地でスロー地震が発生したとして、スロー地震は大地震の前後に発生することから、前兆現象なのか判別が難しいとされています。
ただ、スロー地震が巨大地震の兆候であることは間違いなく、引き続き南海トラフへの注意警戒が必要です。
地震情報
https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/list/
微弱な「スロー地震」、東海で観測 日向灘地震の直後 南海トラフ地震注意
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOSG08DD70Y4A800C2000000/
8日午後4時43分ごろに日向灘で発生したマグニチュード(M)7.1の地震の直後に、南海トラフ地震の想定震源域の東側の東海地方で微弱な「スロー地震」が発生したことがわかった。スロー地震は2011年の東日本大震災などの巨大地震の前にも観測された。専門家は「今のところ大地震に直結する可能性は低いが、大規模な現象になって次の地震の引き金にならないか注視が必要だ」と指摘する。
8日に日向灘で発生したマグニチュード(M)7.1の地震について、地震で破壊されずに割れ残った領域が日向灘の海底下にあるとみられることが京都大防災研究所宮崎観測所の分析でわかった。今回の震源から北東に数十キロ・メートル離れた領域で、M7級の地震が再び起こる可能性があるとして、警戒を呼びかけている。
いいね!しよう