*漫画村
安倍政権が「漫画村」などの海賊版サイトの強制アクセス遮断を検討している問題で、法学者らでつくる情報法制研究所が「憲法違反」との声明を発表しました。
情報法制研究所は今回のアクセス遮断について、「通信の秘密、検閲からの自由、法治国家の原理が危機にさらされる」などと言及し、「検閲の禁止」や「通信の秘密」を定めた憲法に反すると指摘。
日本国憲法21条2項後段には「通信の秘密はこれを侵してはならない」と書いてあり、政府が通信の秘密を侵害する行為を制限しています。
また、憲法が禁止している「政府による検閲(憲法 21 条2項前段)」にも該当する恐れが高く、情報法制研究所は「本件要請が容認されるということになれば、今後、様々な違法サイトに対するブロッキング要請を否定することが困難になり、本提言で指摘したような問題がますます深刻になり、通信の秘密・自由や検閲からの自由、法治国家原理が危機にさらされるおそれすらあることを指摘しておく」とコメントしてました。
仮にアクセス遮断が行われたとしても、インターネットの構造からして別のドメインで新たな「漫画村」がドンドン作られることになるでしょう。海賊版サイトの運営元は外国であるケースも多く、アクセス遮断の効果には疑問符があるところです。
著作権侵害サイトのブロッキング要請に関する緊急提言の発表
https://www.jilis.org/pub/20180411.pdf
漫画海賊版サイト遮断 政府検討 「憲法違反」法学者ら声明
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201804/CK2018041202000140.html
政府が、漫画などの海賊版サイトへの接続を遮断するようインターネット接続事業者(プロバイダー)に要請する方向で検討に入ったことを受け、法学者の団体などは十一日、「検閲の禁止」や「通信の秘密」を定めた憲法に反するとして、一斉に反対の声明を発表した。
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