*新潮45
自民党の杉田水脈議員がLGBT(同姓愛)について「生産性が無い」などと発言した問題を擁護した月刊誌の「新潮45」が休刊となりました。
「新潮45」は今月18日に発売された最新号に杉田水脈議員の発言を擁護する記事を掲載し、その中で論説者の意見を掲載する形で「それならLGBT様が論壇の大通りを歩いている風景は私には死ぬほどショックだ、精神的苦痛の巨額の賠償金を払ってから口を利いてくれと言っておく」などと指摘。
LGBTの存在そのものに疑問を投げ掛けると同時に、杉田水脈議員の発言は正しいと強調していました。
この最新号が発売された直後から批判の声が殺到しており、同じ新潮社の文芸書の編集部からも公式ツイッターで批判される事態に発展します。
最終的には「企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていたことは否めない」として、出版元の新潮社が謝罪した上で休刊を表明しました。
「新潮45」休刊のお知らせ
https://www.shinchosha.co.jp/news/20180925.html
弊社発行の「新潮45」は1985年の創刊以来、手記、日記、伝記などのノンフィクションや多様なオピニオンを掲載する総合月刊誌として、言論活動を続けてまいりました。
しかしここ数年、部数低迷に直面し、試行錯誤の過程において編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていたことは否めません。その結果、「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現」(9月21日の社長声明)を掲載してしまいました。このような事態を招いたことについてお詫び致します。
会社として十分な編集体制を整備しないまま「新潮45」の刊行を続けてきたことに対して、深い反省の思いを込めて、このたび休刊を決断しました。
これまでご支援・ご協力いただいた読者や関係者の方々には感謝の気持ちと、申し訳ないという思いしかありません。
今後は社内の編集体制をいま一度見直し、信頼に値する出版活動をしていく所存です。2018年9月25日
株式会社 新潮社
月刊誌の「新潮45」が性的マイノリティーの人たちは「生産性」がないなどとする自民党の杉田水脈衆議院議員の論考を擁護する特集を最新号に掲載したことについて、出版元の新潮社は「企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていたことは否めない」として、今回の事態を謝罪したうえで、雑誌を休刊すると発表しました。
ある編集者が「出版不況で右寄り本しか売れず、やむなくネトウヨ向けの本を作り、その稼ぎでまともな本を作ってる」と語っていた。#新潮45 だけではあるまい。メディア全体が安易に権力寄りの商業主義に陥り、弱者に対する差別的言論の跋扈を許している https://t.co/a0FVKsUQOa
— 望月衣塑子 (@ISOKO_MOCHIZUKI) 2018年9月25日
しかし、今回の新潮45休刊騒動を受けて、次号か次々号あたりで『正論』や『Hanada』や『WiLL』では、被害者意識丸出しの「言論統制で新潮45が潰された!」みたいな特集が組まれそうだな。どんな展開になっても、結局ああいうビジネスにはネタの提供にしかならないという。
— 津田大介 (@tsuda) 2018年9月25日
当の杉田水脈氏本人はいまだ謝罪も発言撤回もせず、離党も議員辞職もせず、自民党も嵐が過ぎ去るのを待つのみ。逃げ切りを許してはならない。https://t.co/owVBPZBFTs
— 佐藤 圭 (@tokyo_satokei) 2018年9月25日
『新潮45』の休刊は残念だ。きちんとした検証をし、体制を入れ替えて続けるには手間も金もかかる。そこまでして続ける気はないという経営上の判断だろうが、「会社として十分な編集体制を整備しないまま「新潮45」の刊行を続けてきたこと」の責任は、誰がどうとるのだろう
— Shoko Egawa (@amneris84) 2018年9月25日
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