*トランプ大統領
南米のベネズエラで野党指導者のグアイド氏が大統領に就任すると表明した問題で、アメリカのドナルド・トランプ大統領が支持を表明しました。
1月30日にトランプ大統領はグアイド暫定大統領と電話で会談し、その中でグアイド氏に祝意を伝えると同時に、「ベネズエラの民主主義運動を支援する」と言及したと報じられています。正式にアメリカ大統領として、グアイド暫定大統領を支持すると表明しました。
ベネズエラの現職はマドゥロ大統領で、グアイド氏の大統領宣言を認めていません。マドゥロ大統領は独裁政権を大幅に強化しており、ベネズエラ国内の海外メディアを続々と追放処分にしています。
マドゥロ大統領の滅茶苦茶な金融政策によってベネズエラの国内経済は前代未聞のハイパーインフレに突入し、パン一個を買うのに数千万の札束が必要なほどに悪化。
トランプ大統領はマドゥロ独裁政権を認めない方針で、場合によっては軍事介入も検討しているとコメントしていました。
あまりにも酷い現状にベネズエラの軍ではクーデターの動きも見られ、マドゥロ大統領と癒着している軍上層部と市民に同情している一般兵士の対立も激化しています。このままだとベネズエラ内戦に突入するリスクもあり、世界中が固唾をのんで情勢の変化を見守っているところです。
【映像】「5000人の部隊をコロンビアへ」―米国と対立を深める #ベネズエラ に対するメッセージか。 pic.twitter.com/1Vh88rFr0w
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) 2019年1月30日
パックン @packunmackun「ベネズエラでは、”マドゥロダイエット”というのが話題になっている。ハイパーインフレの影響により、去年一年間で、74%の国民が平均8キロ痩せたというデータがある。」#アベプラ
— AbemaPrime【公式】 (@Abema_Prime) 2019年1月30日
もうかなり前から、何度も何度も繰り返し書いてるけど、ベネズエラの独裁反対の国際社会の動きで、米主導で南米の国をいじめてるみたいなイメージは完全に間違ってるから。急先鋒はカナダとペルーのリマグループで、このグループには(意図的に)アメリカは入ってない。
— Kanako Noda (@nodako) 2019年1月31日
シリアやウクライナに続き、ベネズエラでも米欧陰謀論や荒唐無稽なデマを展開する方々は何言っても聞く耳持たないので放置するしかないでしょう。
問題は「反米」ありきの思考や視点だと少なからず影響を受けてしまう人がいること。とにかく現地で実際に起きていることに目を向けてほしいです。— とみ (@tomi_chan55) 2019年1月31日
この記事は紙面にも載った数ページ分にも渡る記事で、これを読めばざっとベネズエラのここまでに至る流れがわかります
ベネズエラの自殺 ―― 南米の優等生から破綻国家への道 | FOREIGN AFFAIRS JAPAN https://t.co/40y2SoFfBX
— Kanako Noda (@nodako) 2019年1月26日
ベネズエラ カラカスのスペイン系報道通信社EFEの事務所が封鎖され、ジャーナリスト拘束。
過去24時間で多数の海外メディア系ジャーナリストが逮捕・拘束・国外追放・行方不明に。
これでネット封鎖しれたら、ベネ国内の情勢がブラックアウトやな…。 https://t.co/eFKo6Xag30— ラウタ郎 (@lautarogodoy) 2019年1月31日
タンカーの滞船料が払えない。外洋から来たタンカーは生態系保護の観点から船底を清掃する必要があるけど、それも出来ない。石油があっても、とにかくお金がないとお金にならない石油産業。 #ベネズエラ https://t.co/N2i9qm7oVT
— 鋼鉄鷲 (@cliffhead58) 2019年1月31日
ベネズエラのニュースは大変重要なので、噛み砕いて説明します。まずベネズエラではウゴ・チャベス大統領の時代から選挙での不正が横行していました。
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2019年1月28日
ベネズエラの国営石油会社、ペドヴェサ(PDVSA)は、本来、ベネズエラ国民のための会社なのですが、チェベス、そしてその後継者のマドゥロ大統領の私有物のように使われており、おカネが抜き取られています。
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2019年1月28日
ウゴ・チャベスの後継者、ニコラス・マドゥロが大統領になったときの選挙も不正が横行したため、マドゥロの勝利は欧州連合(EU)、米州機構(OAS)をはじめとする国際機関は認定していません。
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2019年1月28日
一方、先の国会議員選挙では不正は無くファン・グアイドは公正な選挙で国会議長に選ばれました。ベネズエラの憲法では議会が「大統領に不正があった」と判断した場合、国会が大統領の権限を停止し、その間、国会議長が国政を暫定的に切り盛りするということが規定されています。
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2019年1月28日
つまり今回、ファン・グアイドが暫定大統領に名乗りを上げたのはちゃんと憲法の規定を順守しているのです。トランプ政権、南米諸国、カナダなどはグアイドを暫定大統領として承認しています。
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2019年1月28日
次の注目点としてはベネズエラの軍隊がマドゥロとグアイドのどちらに就くかという点です。ベネズエラ軍の上層部はマドゥロを支持しています。また彼らはキューバのスパイにより様々な支援を受けています。一方ベネズエラ軍の一般の兵士は市民に対して同情的です。
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2019年1月28日
したがってベネズエラ軍の中でクーデターが起き、内戦に発展する可能性もあるのです。
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2019年1月28日
有り体に言えば、マドゥロ大統領は国民から愛想を突かされています。いわば「裸の王様」。ごく一部の取り巻きの軍隊に護られている状態。しかしその軍隊はキューバから支援を受けています。キューバのスパイがベネズエラにウヨウヨ居ます。
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2019年1月28日
やっかいなのはマドゥロはキューバによって盛り立てられており、そのキューバの背後にはロシアが居るということです。だからベネズエラ内戦は米ロの「代理戦争」の様相を呈するかも。
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2019年1月28日
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