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フランシスコ教皇が長崎の爆心地で全世界にメッセージ!「生活を破壊しての軍事費増大はテロ行為だ」「恐怖と相互不信で対話をしてない」


キリスト教の最高指導者・フランシスコ教皇が11月24日に長崎の爆心地で全世界に向けてメッセージを発信しました。

フランシスコ教皇は演説の中で「人々が、心の中で最も深く望んでいることのーつは、平和と安定です。しかし、核兵器や大量破壊兵器を保有していてはこの望みに応えることはできません。それどころか、私たちを絶えず試練にさらすことになるのです」と述べ、核兵器で平和と安定を作ることは不可能だと強調。

さらに続けて、膨大している世界各国の軍備にも警鐘を鳴らし、「貧困対策や自然環境の保護に使われるべき費用が武器の製造や開発など軍備に費やされているのは途方もないテロ行為だ」とも言及しています。

また、現在の世界情勢に関しても、「私たちは今、手に負えないほど分裂した世界の中で、平和や安定を求めています。その足元では、恐怖や相互不信がはびこっていて、これが人と人の関係をむしばみ、互いに対話することを阻んでいるのです」などと触れ、世界各国は平和と安定のために対話をもっとするべきだと語っていました。

全体的に不安定化している世界情勢と核兵器の増大に警鐘を鳴らす内容だったと言え、かなり強い言葉が多かったところです。

 

ローマ教皇 長崎 爆心地公園でのスピーチ(全文)https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191124/k10012189341000.html?utm_int=all_side_ranking-social_002

ローマ教皇庁が発表したフランシスコ教皇のスピーチ全文は以下のとおりです。
教皇の日本司牧訪問
教皇のスピーチ
核兵器についてのメッセージ
長崎・爆心地公園
2019年11月24日

愛する兄弟姉妹の皆さん。

この場所は、わたしたち人間が過ちを犯しうる存在であるということを、悲しみと恐れとともに意識させてくれます。近年、浦上教会で見いだされた被爆十字架とマリア像は、被爆なさったかたとそのご家族が生身の身体に受けられた筆舌に尽くしがたい苦しみを、あらためて思い起こさせてくれます。

人の心にあるもっとも深い望みの一つは、平和と安定への望みです。核兵器や大量破壊兵器を所有することは、この望みへの最良のこたえではありません。それどころか、この望みをたえず試みにさらすことになるのです。わたしたちの世界は、手に負えない分裂の中にあります。それは、恐怖と相互不信を土台とした偽りの確かさの上に平和と安全を築き、確かなものにしようという解決策です。人と人の関係をむしばみ、相互の対話を阻んでしまうものです。

国際的な平和と安定は、相互破壊への不安や、壊滅の脅威を土台とした、どんな企てとも相いれないものです。むしろ、現在と未来のすべての人類家族が共有する相互尊重と奉仕への協力と連帯という、世界的な倫理によってのみ実現可能となります。

ここは、核兵器が人道的にも環境にも悲劇的な結末をもたらすことの証人である町です。そして、軍備拡張競争に反対する声は、小さくともつねに上がっています。軍備拡張競争は、貴重な資源の無駄遣いです。本来それは、人々の全人的発展と自然環境の保全に使われるべきものです。今日の世界では、何百万という子どもや家族が、人間以下の生活を強いられています。しかし、武器の製造、改良、維持、商いに財が費やされ、築かれ、日ごと武器は、いっそう破壊的になっています。これらは途方もないテロ行為です。

~省略~

ここにおられる皆さんの中には、カトリック信者でないかたもおられることでしょう。でも、アッシジの聖フランシスコに由来する平和を求める祈りは、私たち全員の祈りとなると確信しています。

主よ、わたしをあなたの平和の道具としてください。
憎しみがあるところに愛を、
いさかいがあるところにゆるしを、
疑いのあるところに信仰を、
絶望があるところに希望を、
闇に光を、
悲しみあるところに喜びをもたらすものとしてください。

記憶にとどめるこの場所、それはわたしたちをハッとさせ、無関心でいることを許さないだけでなく、神にもと信頼を寄せるよう促してくれます。また、わたしたちが真の平和の道具となって働くよう勧めてくれています。過去と同じ過ちを犯さないためにも勧めているのです。

皆さんとご家族、そして、全国民が、繁栄と社会の和の恵みを享受できますようお祈りいたします。

 

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