*ネアンデルタール人
ネアンデルタール人の遺伝子が新型コロナウイルスの症状に影響を及ぼしているとの研究報告が発表されました。
これはドイツのマックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ氏とフーゴ・ゼベリ氏の研究チームが発表した調査報告で、ヒトゲノムの染色体23本のうち、3番染色体の特定領域にある遺伝子変異が新型コロナウイルスの重症化と関わっている可能性が高いと指摘。
この領域はネアンデルタール人を起源とする遺伝子コードを含まれ、新型コロナウイルスとネアンデルタール人の遺伝子を調べたところ、ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子コードを保有する人が新型コロナに感染すると、人工呼吸器が必要となる可能性が3倍ほど上昇することが判明したとのことです。
また、ネアンデルタール人の遺伝子コードを持っている人は世界で偏りが見られることも分かり、欧州が約16%で、南アジアだと約50%と多く、逆に東アジアやアフリカには殆ど居ませんでした。
ネアンデルタール人との関係性はまだ断定できない部分も多いとしながら、新型コロナウイルスの重症化と大きな繋がりがあるとまとめています。
海外だと遺伝子レベルで新型コロナウイルスの解析作業が行われており、少なくとも重症化しやすい人と重症化し難い人が居るのは確定的だと報告されていました。
それがネアンデルタール人由来なのかは調べる余地があるところですが、大変興味深い報告書であると言えるでしょう。
ネアンデルタール人の遺伝子、コロナ重症化に関与か 研究
https://www.afpbb.com/articles/-/3307571
【10月1日 AFP】約6万年前にヒトゲノムに挿入されたネアンデルタール人(Neanderthal)の遺伝子の断片が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化リスクを高めることが分かったとする研究報告が9月30日、英科学誌ネイチャー(Nature)電子版に発表された。ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子コードを保有する人が新型コロナに感染すると、人工呼吸器が必要となる可能性が3倍高くなるという。
A recent genetic association study1 identified a gene cluster on chromosome 3 as a risk locus for respiratory failure upon SARS-CoV-2 infection. A new study2 comprising 3,199 hospitalized COVID-19 patients and controls finds that this is the major genetic risk factor for severe SARS-CoV-2 infection and hospitalization (COVID-19 Host Genetics Initiative). Here, we show that the risk is conferred by a genomic segment of ~50 kb that is inherited from Neanderthals and is carried by ~50% of people in South Asia and ~16% of people in Europe today.
新型コロナの重症化はネアンデルタール人から受け継いだ
https://research-er.jp/articles/view/92559
年齢や持病の有無など、重篤な反応を起こしやすいかどうかに影響を与える要因はいくつかあります。遺伝的要因も影響を与えることがわかっており、数ヶ月前に発表されたCOVID-19ホストジェネティクスイニシアチブによる研究では、3番染色体のある領域の遺伝子多様体(バリアント)が、重症化リスクを高めることが示されました。
そしてこの度、国際科学雑誌ネイチャー誌に掲載された新たな研究では、この遺伝子領域が南欧で発見された5万年前のネアンデルタール人のものとほぼ同じであることがわかりました。さらなる解析で、これらのバリアントは約6万年前にネアンデルタール人との交配によって現代人の祖先に渡ったことも明らかになりました。
Genetic variants that are associated with the risk of severe COVID-19 may have been inherited from Neanderthals, according to a paper in Nature. This is just one of many risk factors for severe disease, and others include advanced age and being male. https://t.co/Dq6OI0rtga pic.twitter.com/oosNGQKU2f
— Nature (@nature) September 30, 2020
新型コロナの重症化リスク遺伝子って特定されているのでしたっけ?とにかく、その重症化リスク遺伝子はネアンデルタール人由来で、この遺伝子を持っている人の地理的分布は偏っているらしいです。ファクターX的な話ですがThis is just one of many risk factors for severe diseaseであることに注意。 https://t.co/2HPcLVELth
— Noguchi Akio (@Derive_ip) September 30, 2020
ネアンデルタール人の遺伝子、コロナ重症化に関与かhttps://t.co/lVPNScnd8W
この遺伝子断片を保有する人の割合は、欧州では約16%なのに対し、南アジアでは約50%に上り、バングラデシュでは63%と最も高かった。また、東アジアとアフリカでは、保有者がほとんどいなかった。— AFPBB News (@afpbbcom) October 1, 2020
イスラエル北部ガラレア湖北西アムド洞窟のネアンデルタール人頭蓋骨は日本人と遺伝子を共有し、白人の祖先とのDNAレベルからの新説登場。新たに発見された石垣原人もネアンデルタール人系。ホモサピエンスとの交雑。縄文人が白人祖先説急浮上。 pic.twitter.com/0wCrRNCNt2
— 片山徹 (@_9105294027642) October 4, 2020
ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子の中にCO VIDを重症化させるのがあるって論文が出た。南アジアの人の50%とヨーロッパの人の16%はこの遺伝子を持っているようだ。日本を含む東アジアの人にはこの遺伝子は見られないみたいだ。
— 池田清彦 (@IkedaKiyohiko) October 2, 2020
近年のネアンデルタール人=金髪碧眼白肌の元祖説のせいで、ネアンデルタール人遺伝子って欧州人が一番多いと思っていたが全然そんなことなかったじゃん。 pic.twitter.com/UD8KlNVc74
— Khovtoliv (@Khovtoliv) October 1, 2020
【プレスリリース】新型コロナの重症化はネアンデルタール人から受け継いだ
ネイチャー誌。新型コロナの重症化に関わる遺伝子領域がネアンデルタール人のものとほぼ同じであることがわかった。アジア人はこの遺伝子をほとんど持っていない
あくまでも「説」ですが、興味深いhttps://t.co/3WiNtKETql
— 盛田隆二🍺Morita Ryuji (@product1954) October 1, 2020
【ネアンデルタール人の遺伝子、コロナ重症化に関与か】9月30日、ネイチャー電子版に発表。ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子コードを保有する人が新型コロナに感染すると、人工呼吸器が必要となる可能性が3倍高くなるという。https://t.co/Ffod5XoWAI
これ本当なら日本人はリスク少ない模様!
— たかりん。7 新垢🎌 (@takarin___7) October 2, 2020
パプアニューギニアは、#新型コロナウイルス 感染者 534人、死者7人、でとても少ないです。ネアンデルタール人由来の遺伝子は多いはずなのですが…、それほど強いリスク因子ではないのでは? pic.twitter.com/sEYrSSFg8m
— fdzaraf (@fdzaraf) October 2, 2020
1/4 新型コロナウイルスの重症化にネアンデルタール人由来の遺伝子が関連しているとの説が注目を集めています。実はこれ、今回サイエンス誌に載ったから注目を集めただけで、以前から言われてはいたんですよ。内容を都合よく解釈する人もでてきたので僕なりに解説します。https://t.co/kmxeSOjfDx
— 内山直 (@3Cj0MeO8oomX9C6) October 6, 2020
2/4 この遺伝子をもっているの人の割合は南アジアで30%、ヨーロッパで8%、東アジアで4%以下、最も割合が高いのはバングラデシュで63%とのこと。これは実際の状況に合致しているでしょうか? 国別重症化率はいいものがないので致死率で比べると、日本人は欧米より低いというデータはありません。
— 内山直 (@3Cj0MeO8oomX9C6) October 6, 2020
3/4 南アジアの致死率が高いとのデータもなく、若者が多いのが主因でしょうが、むしろ極端に低い傾向があります。この論文の中でもイギリスでバングラデシュ系の致死率は2倍とのこと。計算通りなら8倍になるはずであり、論文自体が遺伝子保有率をそのまま実情に適応させるような内容になっていません。
— 内山直 (@3Cj0MeO8oomX9C6) October 6, 2020
4/4 「これぞファクターX」と言っている人もいますが、日本の死亡者数の少なさは致死率の低さではなく、感染者数の少なさにあるので、現時点では考えにくいです。また、だから日本人は安心という内容では決してないのでご注意ください。
下はぜひご覧いただきたい記事です。https://t.co/j53MbDzrji— 内山直 (@3Cj0MeO8oomX9C6) October 6, 2020
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