医師「救急隊がコロナ患者を家に置いて帰ることが増えている」「コロナが悪化して救急車を呼んでも入院が厳しい」

＊救急車
新型コロナウイルスの感染者が急増している影響で、救急車を呼んでも全く入院が出来ない状態になっていることが分かりました。

呼吸器内科医の丹羽崇氏は神奈川県の現状について、「けっこうギリギリの状態で自宅療養している人が増えています。結果、状態変化した場合に保健所経由ではなく、救急車を自分で呼ぶ事例が頻発しています」と言及しており、医療機関の受け入れ可能な病床数が減ったことで、自宅療養しているコロナ患者が急増していると報告。

合わせて自宅で症状が悪化して救急車を呼ぶ事例が増えているとも伝え、入院基準を満たす可能性が低いと判断された患者は家に置いて帰ることが増加していると明らかにしました。

深刻な点は医療機関よりも先に救急車のキャパシティがオーバーしそうになっていることで、丹羽氏は「この家に置いて帰るというのは、今までの日本の救急医療では極めて異例の対応になります」「中等症や重症の方でも搬送先が非常に限られ、時間がかかります。このまま受け入れ施設がひっ迫していくと、病院の崩壊よりも先に、救急車のキャパシティーを超えるでしょう。救いを求める患者さんの前にいる救急隊の心情たるや・・・」と述べ、これ以上の状況悪化を防ぐために、多くの人たちの協力が必要だと強調しています。

【神奈川県の窮状】
自宅療養の患者さんが救急隊を要請し、しかし搬送先が見つからずに「自宅に置いて帰る」例が出始めている模様。https://t.co/InNYWCjeT5
〔Facebook 神奈川県循環器呼吸器病センター 丹羽 崇 先生の公開投稿より〕

— 萩野 昇 (@Noboru_Hagino) January 8, 2021

【神奈川県の窮状 2】
同じく丹羽先生より。https://t.co/Sw6JBrS9ny
「コロナ診療体制の今についてFBにアップしたのが３日前。この時ギリギリの状況。でも先程、同僚からメールで、転院搬送もほぼ動かなくなり、患者さんを受けることも送ることもできなくなったと。たった３日…」

— 萩野 昇 (@Noboru_Hagino) January 11, 2021