神奈川県の各地で頻発している異臭騒ぎの原因特定が難航しています。
この異臭騒ぎは昨年の後半から報告件数が増え、異臭に関連する通報件数は計400件を突破。
昨年6月から今年3月末までに発生した異臭のエリア別の事例は計19例で、横浜市だけでも9回目となっています。
あまりにも異臭の通報が多発していることから神奈川県と消防が協力して大規模な調査を行いましたが、それで分かったことはガソリンなどに含まれるイソペンタンやブタンが通常の数十倍ほど高かったという事実だけです。
発生源は依然として不明のままで、消防が行ったガス漏れ調査でも漏えいはゼロでした。
少なくとも人為的な流出事故である可能性はほぼ無いと見られ、消去法的に何らかの自然現象が原因になっているのではないかと分析されています。
ただ、その自然現象も地殻変動説や海の異常説、空から風で運ばれた説などがあり、明確な発生源の特定は出来ていません。
過去の関東大震災やその他の大地震で異臭騒ぎの記録が残っていることから、大地震前の前兆現象がネット上では有力視されていますが、それも断定できるほどでは無いです。
いずれにしても不気味な騒動だと言え、ここまで異臭騒ぎが長期化するのは何か大きな理由があると思われます。
神奈川県で発生している異臭の情報
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/pf7/akusyu/isyuu.html
県民の皆さまへ
令和2年6月以降、横須賀市の東京湾側を中心に、三浦半島から横浜市にかけた広範囲において、「ガス臭い」、「ゴムの焼けたようなにおい」といった異臭の通報が複数日寄せられています。神奈川県では、関係機関と連携して原因究明を行っており、横須賀市消防局等が大気の採取を行い、神奈川県環境科学センターで分析を行っています。
これまでに採取した大気を分析した結果、ガソリンなどに含まれるイソペンタン等の物質が検出されましたが、異臭を感じた時間が短時間であったことから、ただちに健康に影響を及ぼすレベルではないと考えられます。(詳細は、異臭の分析結果をご参照ください。)
異臭の原因調査のために空気を採取する神奈川県環境科学センターの研究員=令和2年11月、同県内の海岸(同センター提供)
神奈川県の三浦半島に位置する横須賀市や三浦市、東京湾岸の横浜市などの自治体で昨年6月以降相次いだ「異臭」を指摘する通報が、再び増えはじめた。一時は沈静化していたが、今年3月に1例発生すると、そこから通報ラッシュに発展。さながら“第2波”の様相を呈している。県の機関は調査を進めているが、なお原因解明には至っていない。報道が人々の心理を刺激することで通報の連鎖が起きるといった「気のせい説」もささやかれている。(外崎晃彦)
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