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宮城県の水道事業民営化、仏のヴェオリア・ジェネッツ社が51%株式保有へ 村井知事が民営化を正式申請


東北地方の宮城県で水道事業の民営化が急ピッチで行われています。

2021年10月22日に宮城県の村井知事は厚生労働省に対して、県営水道等の民営化を正式に申請しました。県議会の議論は反対意見も多数ありましたが、それを押し切る形で水道事業の民営化を可決。

後から参入予定の事業者の親会社がフランス・大企業ヴェオリア傘下のヴェオリア・ジェネッツ社と判明し、議決権株式の51%を保有されていることが発覚するも、そのまま水道事業の民営化は予定通りに進められています。
住民の重要な生活インフラである水道事業の管理運営に外資系の企業が参入してきた形で、与党野党の双方から採決を棄権する議員が出てきました。

この民間企業への事業委託はコンセッション方式として村井知事らが積極的に宣伝していますが、住民に民営化の文字はほぼ隠された状態で説明が行われ、県の財政を改善することが出来るとのアピールが連呼されてなし崩し的に決まったものです。

コンセッション方式だと行政が公共施設などの資産を保有したまま民間企業に運営権を売却・委託することが出来るとしており、完全な民営化とは別物であると説明。
しかしながら、既に外資系の企業が参入するなどの問題が起きているわけで、コンセッション方式の実態は一般的な民営化のイメージとほぼ同じだと言えるでしょう。

海外では水道事業の民営化によって地方の水道管は撤去され、水道料金の値上げが連発し、住民生活を大きく圧迫した事例があります。
利益優先主義になることで地方向けのサービスなども切り捨てになる恐れがあり、住民にとって水道事業の民営化はデメリットしか無いのが実情です。

 

宮城県上工下水一体官民連携運営事業(みやぎ型管理運営方式)に係る水道施設運営等事業実施許可申請について
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/suido-kanri/suido-kyokashinsei.html

水道施設運営等事業実施許可申請
県は,大崎広域水道事業及び仙南・仙塩広域水道事業の2つの水道用水供給事業について,令和3年10月22日付けで厚生労働大臣宛てに,水道法第24条の4の規定に基づく水道施設運営等事業の実施に係る許可申請を行いました。

許可申請の概要
民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)第2条第7項に規定する公共施設等運営権を水道事業に設定する場合に,水道法第24条の4の規定に基づき,あらかじめ厚生労働大臣の許可が必要となるものです。

日本初の水道事業民営化。運営会社の議決権株式はヴェオリア・ジェネッツ社が51%保有
https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotojunji/20210831-00255754

自民党議員の懸念「外資は経営方針が変わる危険性がある」「宮城県だけが先行している」
7月5日、宮城県議会は、上下水道と工業用水の運営権を、20年間、民間企業に一括売却する議案を可決した。

このとき与党会派2人、野党会派1人が採決を棄権した。事業を受託する企業群に外資系企業の日本法人が入っていることが理由だ。「経済安全保障の観点から見過ごせない」「現状では判断できない」と説明した。

 

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