中国産のあさりが熊本産として販売されていた問題を受け、農林水産省が全国で一斉に産地調査を行ったところ、９７％で「外国産が混入している可能性が高い」との結果が出ました。
農林水産省は全国の小売店で販売されているあさりを購入し、熊本県産として販売されていたあさり３０点でDNA分析(一塩基多型の比較）を実施。その結果、熊本県産の９７％から外国産のあさりの反応が見られ、小売店で販売されていた熊本県産あさりも総量で日本全体の漁獲量を大幅に超える値になっていたとのことです。
かなり広い範囲で外国産のあさりが混入していたことになり、混入していたあさりの詳細な産地を調査するためには、流通ルートにさかのぼって立入検査を実施する必要があるとされています。
ちなみに、一昨年で熊本県のあさり総量は２１トン、それに対して推計で２４８５トンが全国で「熊本産」として販売されていたとＣＢＣテレビが取り上げていました。
広域小売店におけるあさりの産地表示の実態に関する調査結果について
https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/kansa/220201.html
2.調査結果（概要）
令和3年10月から12月末までの間、全国の広域小売店において調査した結果、漁獲量を大幅に上回る量の熊本県産あさりが販売されていることが推測され、また、科学的分析の結果、買い上げた熊本県産あさりのほとんどが「外国産あさりが混入している可能性が高い」と判定されました。3.今後の対応
本調査の結果から、全国の広域小売店で「熊本県産」として販売されているあさりに外国産あさりが混入している疑いがあると考えられます。
農林水産省では、以下のとおり、関係機関と連携しながら、引き続きあさりの表示の適正化に取り組みます。
(1)本調査により確認した原産地表示の疑義について、関係自治体とも連携しながら、速やかに立入検査を実施するなど徹底した疑義解明を行い、不適正な行為を確認した場合は、厳正な措置を行います。
(2)食品表示法違反の行為を確認した場合などには、食品表示連絡会議を構成する各行政機関（消費者庁、警察庁、国税庁、農林水産省）で連携しつつ、厳正な対応に努めてまいります。
(3)本調査の結果を踏まえ、水産物の生産、流通及び販売に携わる団体、都道府県水産担当に対し、あさりの産地伝達の確認の徹底等について周知いたします。
中国産のアサリが「熊本産」と偽って販売されていた問題で、農林水産省は調査の結果、「熊本産」として販売されるアサリの９７％に「外国産が混入している可能性が高い」と発表しました。
この問題は、中国産アサリを熊本県の干潟に撒いて短期間で回収し、熊本産として出荷するなどの手口で産地偽装が行われていたもので、ＣＢＣテレビが、これまでに度々報じてきました。
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