中東情勢の緊張感が高まっています。シリアに展開しているイラン部隊がイスラエルの制圧下にあるゴラン高原にロケット砲で攻撃を行いました。
攻撃があったのは5月10日未明で、約20発のロケット弾がゴラン高原に発射されたと発表されています。
これに対してイスラエルは報復攻撃を実施し、シリアにミサイルを発射しました。国営シリア・アラブ通信(SANA)も事実関係を認め、大半が迎撃されたと報じています。
今年に入ってからイスラエル軍がシリアのイラン関連施設に空爆を繰り返していたことから、イラン部隊が反撃に出てロケット砲で攻撃した可能性が高いです。
一方で、先日にイランとの核合意を破棄したアメリカは、来週にも追加制裁を実施すると表明しました。トランプ大統領はイスラエルを全面支援するとしており、その一環でイランへの圧力を大幅に強める方針です。
ホワイトハウスのサンダース報道官は記者会見で、「われわれはイランに対して巨大な制裁を科し、最大限の圧力を加えていく」と述べ、アメリカの姿勢を強調しました。
アメリカ&イスラエルVSイラン&シリア&ロシアの構図になってきたところで、中東情勢の先行きは不透明感が強まっています。
動画:イスラエル軍、イラン軍の「特異な動き」受けミサイルや戦闘機準備
http://www.afpbb.com/articles/-/3173918
米政権 来週にもイランに新たな制裁へ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180510/k10011433181000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_011
アメリカのトランプ政権は、イランの核合意から離脱したことを受けて、イランに対して最大限の圧力を加えていく姿勢を示し、早ければ来週にも新たな制裁を科す方針を明らかにしました。
イラン、ゴラン高原にロケット弾発射 イスラエルはシリアで報復攻撃
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180510-00000007-jij_afp-int
【AFP=時事】(更新)イスラエル軍は10日未明、シリアに展開するイラン部隊がロケット弾やミサイル約20発を占領地ゴラン高原(Golan Heights)のイスラエル軍に向けて発射したと発表した。イスラエル軍は報復としてシリアをミサイルで攻撃。国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、「数十発」が防空システムによって撃墜された。
ロシアとイスラエルが首脳会談 イランめぐる問題を協議
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180510/k10011433151000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_020
ロシアのプーチン大統領とイスラエルのネタニヤフ首相は9日、モスクワで首脳会談を行い、ネタニヤフ首相は、自衛のためとして、シリアに展開するイランの勢力に対し越境攻撃を続けることについて理解を求めました。これに対しプーチン大統領は、これ以上事態をエスカレートさせないよう、イスラエル側に自制を求めたものと見られます。
イラン部隊がイスラエル軍に約20発のロケット弾を発射したと、イスラエル軍が発表しました。
イスラエル軍は対空防衛システム「アイアンドーム」で数発を撃墜し、死傷者はなかったとしています。https://t.co/Y4NbZhvwwe— 産経ニュース (@Sankei_news) 2018年5月10日
パリ協定にせよイラン核合意にせよ、シリアへのミサイル攻撃にせよ何にせよ、大国という立場を悪用して国際法秩序を踏み躙っているのは常にアメリカ。 パレスチナで人道に対する罪を犯し続けているイスラエルを全面的にバックアップしているのもアメリカ。こんなギャングに盲従する日本は更に不幸だ。
— 異邦人 (@Beriozka1917) 2018年5月9日
トランプ大統領のイラン核合意離脱宣言から1日あまりの間に起きたこと
・イエメン(イランが支援)からサウジ首都にミサイル発射
・イスラエルからシリアにミサイル発射
・シリアからゴラン高原のイスラエルに向けて20発のミサイル発射。イスラエル軍はイラン軍による攻撃と主張— 神田大介 (@kanda_daisuke) 2018年5月9日
BBCニュース – イランがゴラン高原にロケット弾発射 イスラエル入植地 https://t.co/l3FZT8Lamg pic.twitter.com/cm1TymYLZh
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) 2018年5月10日
*管理人コメント
トランプ大統領は超がつくほどのイスラエルやユダヤの熱心な支持者です。先日の核合意の破棄は序章に過ぎず、これから中東情勢は混迷を深めることになるでしょう。
シリアやイランの同盟国であるロシアも黙っているとは思えず、イスラエルの攻撃激化やシリアの内戦等が複雑に絡み合って、将来的には大きな戦争の引き金になるかもしれません。
少なくとも、中東情勢の動きは第三次世界大戦まで行く可能性もゼロではないです。
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