日本政府がIWC(国際捕鯨委員会)から正式に脱退を表明した問題で、過去の山本太郎議員の質疑に注目が集まっています。
話題になっているのは2017年6月13日に農林水産委員会で行われた山本太郎議員の質疑で、その中で山本太郎議員は「戦後、食糧難の時期に南極海まで出かけていって乱獲をしまくった行為というのは文化とは言えません。日本が行うべき捕鯨は生存捕鯨として認められる沿岸捕鯨であり、政治が求めるべき捕鯨は、その実現とそれに関わる方々に対する支援ではないでしょうか」と述べ、日本の捕鯨は商業捕鯨とは異なっていると指摘。
具体的に民間の商業捕鯨が赤字続きで撤退が続出していることにも触れて、「世界からは、南極海ではなく、沿岸捕鯨であれば認めるよという譲歩、これ、少なくとも過去三回はあったんですね。しかし、日本側、ことごとく拒否しています。一回目、一九八八年九月、東京、日米非公式漁業協議の席上、米国エバンス商務省海洋大気局長が田中宏尚水産庁長官に対して、南極海での調査捕鯨をやめれば沿岸捕鯨の再開をIWCで支援してもよいと提案したが、日本側は応じず」などと日本側の対応を批判しました。
また、2005年に水産庁がザトウクジラの捕獲数を宣言したことでシー・シェパードのような反捕鯨団体が活発化したとして、「これね、五十頭のザトウクジラ、ナガスクジラ五十頭捕りますよということを定めちゃったんです、宣言しちゃったんですよ。このことが反捕鯨運動を燃え上がらせることになった。シーシェパードを育てているのは水産庁じゃないんですかというような事態を招いたということなんですね」とも疑問を投げ掛けています。
そして、最後には「税金使ってわざわざ南極まで行くことをやめたらどうですかって。やるべきことは沿岸捕鯨の権利を勝ち取ることじゃないのかって。で、南極に掛かるお金を沿岸の漁業振興に財源を振り分けた方がよほど漁業者の方々も助かりますよ」と提案して、今の日本政府の捕鯨方針には反対だと言及しました。
この山本太郎議員の質疑はIWC脱退表明後にSNSなどで多く拡散され、主義主張を超えて「参考になる」「とても良くまとまっている」などと高評価されています。IWC脱退を巡っては水産庁と外務省の対立もあったようで、表向きには「日本の文化保護」とされている捕鯨問題も、本質的には「水産庁の利権問題」だと言えるのかもしれません。
2017.6.13 農林水産委員会「文化じゃなくて水産庁の利権なの」
https://www.taro-yamamoto.jp/national-diet/7243
現代の地球の裏側まで行く捕鯨というのは、伝統文化ではなく、戦後、食糧難の一時期に局所的に生まれたもの。南氷洋での捕鯨が代々日本で培われてきた文化、先住民における文化というのには余りにも無理があります。古来から続く捕鯨に関しては文化として認められる部分と言えると思いますけれども、戦後、食糧難の時期に南極海まで出かけていって乱獲をしまくった行為というのは文化とは言えません。日本が行うべき捕鯨は生存捕鯨として認められる沿岸捕鯨であり、政治が求めるべき捕鯨は、その実現とそれに関わる方々に対する支援ではないでしょうか。
世界からは、南極海ではなく、沿岸捕鯨であれば認めるよという譲歩、これ、少なくとも過去三回はあったんですね。しかし、日本側、ことごとく拒否しています。
水産庁VS外務省、捕鯨めぐり攻防 最後は政治決着
https://www.sankei.com/smp/politics/news/181226/plt1812260036-s1.html
国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退決定をめぐり、日本は反捕鯨国との根深い対立に加え、政府内では捕鯨政策をつかさどる水産庁と、国際協調を重んじる外務省との間で激しい駆け引きがあった。「IWCは機能不全」と主張する水産庁に対し、「国際的信頼を失う恐れ」と抵抗する外務省。「IWC脱退を決め、捕鯨もやめるのはどうか」との外務省側の意見も飛び出したが、最後は政治決断での決着となった。
2017.6.13 農林水産委員会「文化じゃなくて水産庁の利権なの」 https://t.co/PVveCqNQX7
「現代の地球の裏側まで行く捕鯨というのは、伝統文化ではなく、戦後、食糧難の一時期に局所的に生まれたもの」— 絶対大丈夫! (@ShambhalaJapan) 2018年12月29日
商業捕鯨って商売としてなりたつのかしら。世界を敵に回した上に赤字を垂れ流して、そのつけだけ払わされるんじゃたまらないんだけど思っている、ごく普通の日本人の疑問にすべて答えています。それも1年半も前に。山本太郎という選択肢のある都民で本当に良かった…
。https://t.co/pf0NOQbYtn— まよい猫 (@UR5ZifB9zAQ8bzX) 2018年12月29日
あと、私も保守なのでもともと青海さんのように捕鯨賛成でしたが、山本太郎さんのHPみて、「捕鯨は60億円もの税金を無駄にする水産庁の利権ずる」と思うようになりました。https://t.co/X0tyEET2A2
— kawacchi (@kawa7845) 2018年12月27日
分かりやすい。文化だから守りたいというのなら、近海でやればええやんとずっと思ってた。南氷洋まで出張って行くことにこだわるあまり、その機会をみすみす3度も逃してたんだな。こりゃダメだ。 / “「参議院議員 山本太郎」オフィシャルサ…” https://t.co/3dhb2PNTP1
— クワタS (@satoshique) 2018年12月24日
はーい。これ読んだ。
分かりやすい文章です。2017.6.13 農林水産委員会「文化じゃなくて水産庁の利権なの」 https://t.co/pyPDpVtJEk
— ゆきぴょん (@O13954) 2018年12月29日
政界進出当初の色物感から全然化けててつよい。これぐらいきっちり代議してくれる人こそ代議制には必要だよ。がんばってください / “「参議院議員 山本太郎」オフィシャルサイト | 2017.6.13 農林水産委員会「文化じゃなくて水…” https://t.co/wpgXGIN8Hj
— グラム (@an_nanai_nin) 2018年12月24日
1年半前のものですが、日本の捕鯨についてはこれが最もわかりやすい解説になると思います。
2017.6.13 農林水産委員会「文化じゃなくて水産庁の利権なの」 https://t.co/Yt2EW8ZuDu
— Tamotsu Iwaki (@TamotsuIwaki) 2018年12月28日
山本太郎議員の質問が参考になりました。商業捕鯨というより南極に拘る理由がよく分かりません。https://t.co/fV09a2zs3T
— 深海怨霊 (@sakurasadamine) 2018年12月27日
民間企業はとっくに南氷洋捕鯨から手を引いてて、いまは事実上の国営事業なんですよ。しかも毎年億単位の税金で延命されているので、「商業捕鯨」と呼ぶのも現実に即していません。
リンクは山本太郎の質問ですが、この件についてはよく整理された正論だと思います。https://t.co/qY1tH8fRgk— 五指ナマケモノ (@ituyubi) 2018年12月26日
この人仕事してるな-。
文化としての捕鯨を守りたいのか、利権を守りたいのか?ということが、浮き彫りになってます。「参議院議員 山本太郎」オフィシャルサイト | 2017.6.13 農林水産委員会「文化じゃなくて水産庁の利権なの」 https://t.co/Q8VOfx8got pic.twitter.com/x3M94VZnVL
— yoshinon@情報管理LOG (@yoshinon) 2018年12月24日
日本のIWC脱退で再び注目を浴びてる山本太郎の農林水産委員会での質問。正論すぎる。それにしても山本太郎さん本人はもちろんだけど、スタッフが優秀なんだろうなあ。短い質問で問題点がわかりやすくまとまってる。 https://t.co/KZJ6HW2ImD
— 田所 淳 (@tadokoro) 2018年12月24日
この理路整然とした質問を聞けば日本の捕鯨がどんな道選ぶべきかわかるだろうに。それが、挙げ句の果て、IWCをパフォーマンスとして辞めるって、すーげー外交達者だなぁ、この政権。 / “「参議院議員 山本太郎」オフィシャルサイト | …” https://t.co/xeN2VhCesV
— kaerudayo (@kaerudayo) 2018年12月24日
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