自民党が全世代型社会保障制度の実現に向けて、議論を本格化させています。
9月24日に自民党は「人生100年時代戦略本部」の会合を開き、本部長を務める岸田政務調査会長は「長く働くことができる社会の実現や、多様性の尊重、それに持続可能性の重視という3つの原則のもと議論してほしい」とコメント。
現時点で判明している素案だと、全世代型社会保障では高齢者の就労支援を軸にして、同時に年金の受給開始年齢の選択肢を70歳以降にも広げ、合わせて社会保障の負担範囲も見直すとしています。年内にも中間報告をまとめて、自民党が政府に提言する見通しです。
政府の本命は年金や社会保障の負担拡大だと言われ、これがどのような数字になるのかによって、国民生活への影響も大きくなるでしょう。
官邸 全世代型社会保障検討会議
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201909/20zensedai.html
本日の議論を踏まえ、総理は次のように述べました。
「一億総活躍を掲げる安倍内閣にとって、全世代型社会保障への改革は、最大のチャレンジであります。少子高齢化が急速に進む中で、これまでの社会保障システムの改善にとどまることなく、システム自体の改革を進めていくことが不可欠です。
このため、まず消費税の使い道を見直し、子供たち、子育て世代に投資することを決定しました。来月から3歳から5歳まで、全ての子供たちの幼児教育・保育の無償化を行います。そして来年の4月から、真に必要な子供たちの高等教育を無償化します。同時に、元気で意欲あふれる高齢者の皆さんが、年齢にかかわらず働くことができる環境を整えることが必要です。70歳までの就業機会の確保の法制化や、意欲ある方が兼業・副業できる環境整備、年金の受給開始年齢を自分で選択できる範囲の拡大、また疾病介護予防へのインセンティブ措置の強化などの方針を打ち出しています。
本日新たに審議を開始する、この全世代型社会保障検討会議においては、少子高齢化と同時にライフスタイルが多様となる中で、人生100年時代の到来を見据えながら、お年寄りだけでなく、子供たち、子育て世代、更には現役世代まで広く安心を支えていくため、年金、医療、介護、労働など、社会保障全般に渡る持続可能な改革を更に検討していきます。西村全世代型社会保障改革担当大臣を始め、加藤厚生労働大臣など、関係大臣の総力を挙げて早速具体的な検討を開始していただきたいと思います。
本日、民間議員の皆様方から御意見を頂きました。その御意見も踏まえ、そして与党の意見も充分に聞きつつ、議論を進めていただきたいと思います。」
全世代型社会保障制度の実現に向けて、自民党は、戦略本部の会合を開き、高齢者の就労促進や年金制度の見直しなどについて党としても検討を始め、年内に中間報告をまとめることになりました。
【年金財政破綻をごまかす】全世代型社会保障検討会議を開催したが、最初から、高齢者就労支援、パートなどの厚生年金適用拡大など、年金財政検証の破綻をごまかす措置ばかり出てきている。統一会派作りもいいが、年金財政破綻にもっと機敏に対応せよ。頑張れ。https://t.co/wN6zAeQ1t2
— 金子勝 (@masaru_kaneko) 2019年9月20日
「全世代型社会保障検討会議」は、安倍首相が議長を務め、財界代表や政府の意を代弁するメンバーで構成されています。低賃金で働く若者や労働組合、年金生活者の代表は含まれておらず、議論されるテーマも介護保険の利用者負担の引き上げなど、全世代に痛みを押し付けるものばかりとなっています。
— 清水ただし (@tadashishimizu) 2019年9月24日
【棄てられるのは千葉県民だけじゃない】全世代型社会保障改革 国民半殺しの正体 なぜ、こんな改造に支持が集まるのか 亡国改造で首相が強調した社会保障改革の検討会議の発足だが、その中身たるや、国民の身ぐるみを剥ぐものだ 消費税10%に追い打ちの負担増で窒息死寸前(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/gl8cdj1dK5
— KK (@Trapelus) 2019年9月17日
この新たに設置された「全世代型社会保障検討会議」なる代物、最悪ですね。散々、法人減税の恩恵に浴していながら、最終的には消費税「19%」を目指す経団連の中西会長はいて、労働者側の構成員が一人もいません。
新たな社会保障改革会議スタート 負担増の議論も https://t.co/88w3z2boZv
— 異邦人オクローシカ (@Narodovlastiye) 2019年9月21日
全世代型社会保障とか言いながら、生活保護受給に恥の概念を植え付け、社会保障費を削っているアベには国民全員が医療を安心して受けられる制度の設計なんてする気はない。
— 吟遊詩人(円位西行) (@ginnyuushijin85) 2019年9月25日
昨日全世代型社会保障の在り方に関する検討会議の初会合。有識者は9人。女性は1人、経済界から3人で経団連会長が入っている!労働界からは1人もいない。大企業の利益だけで何を決めるのか。厚生労働省で介護や年金について議論しているが官邸主導で年金などの引き下げ高齢でも働けとするのではないか。 pic.twitter.com/fLbvIprrM3
— 福島みずほ (@mizuhofukushima) 2019年9月21日
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