日本救急医学会と日本臨床救急医学会が事実上の医療崩壊が現在進行系で発生しているとの声明文を出しました。
声明文の中で学会は、新型コロナウイルスの影響で重症患者を救命救急センターが受け入れることが困難な状態になっているとして、「本来の重症救急患者の受入れができなくなっている事態が生じています」とコメント。
同時に外傷や疾病があって運ばれてきた救急患者が、後から新型コロナウイルスの感染者だと発覚する事例も増加中だと発表し、このままだとあらゆる医療体制が崩壊する恐れがあるとまとめていました。
そして、現状は感染拡大を防ぐための陰圧室が不足している上に、医療用マスクや個人防護具などの在庫も少なく、救急医療に携わる医療者の安全が確保できないとも言及しています。
極めて切迫している内容の声明文だと言え、もはや一刻の猶予も残っていないと思われるところです。
日本救急医学会および日本臨床救急医学会の学会員、救急医療関係者の皆様におかれましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応に日夜ご尽力されておられることと存じます。ご自身の感染のリスクを顧みず診療を継続されているプロフェッショナリズムに心より敬意と感謝を表します。
この度、緊急事態宣言が行われ、その中で「医療提供体制がひっ迫している」ことにも触れられていました。医療崩壊が生じる際の最初の兆候は「救急医療体制の崩壊」ですが、これは私達がすでに実感しているところです。学会員の方からも窮状を訴える声が届いています。そこで、現時点で救急医療が直面している課題を整理して会員の皆様と共有するとともに、行政等の関係者にも現在の課題を理解していただくためにこの文書を作成しました。
救急医療「崩壊すでに実感」、受け入れ困難 2学会声明
https://www.asahi.com/amp/articles/ASN4B61NNN4BULBJ00W.html
新型コロナウイルスの感染拡大で、脳卒中などの重症患者を救命救急センターが受け入れられない事態が起きているとの声明を、日本救急医学会と日本臨床救急医学会が9日、公表した。医療従事者が使う感染防護具も圧倒的に不足し、救急医療体制の崩壊を「すでに実感している」と危機感をあらわにしている。
日本救急医学会・日本臨床救急医学会の共同声明
「新型コロナウイルス感染症に対応する学会員、救急医療関係者の皆様へ」
救急医療は崩壊の危機にあります。
1) 発熱・呼吸器症状の患者が一般診療所等での診療を断わられることが増え、救急医療機関の負担が増加しています。 https://t.co/xAePYf3JJa pic.twitter.com/ozbfA7e68W— JAAM-SNS (@JaamSNS) 2020年4月9日
【COVID-19 救急医療の現状と課題】
日本救急医学会より
①発熱や呼吸器症状の患者は一般診療所等での診療を断わられることが多くなり、救急医療機関ではCOVID-19疑い外来対応の負担が著しく増加
②救急搬送困難:救急搬送依頼で、発熱や呼吸器症状の患者の受入病院が少なく、救急搬送困難例が増加 pic.twitter.com/957BJa43AG
— キュート先生🤗呼吸器内科医 (@cutetanaka) 2020年4月9日
昨日発表された、作成に関わった日本脳卒中学会・日本循環器学会 @JCIRC_IPR 合同宣言が記事になっています。
今日も日本循環器学会 #COVID19 対策特命チームのWEB会議は実に実践的な提案が各学会からなされ、来週にはさらなる動きをします。https://t.co/GQwMuZ7C1i #日経メディカル
— Takuya Kishi MD, PhD @猫好き循環器内科医 (@tkishi_cardiol) 2020年4月10日
新型コロナウイルスの感染拡大で、脳卒中などの重症患者を救命救急センターが受け入れられない事態が起きている
日本救急医学会と日本臨床救急医学会が9日公表した
医療従事者が使う感染防護具も圧倒的に不足し、救急医療体制の崩壊を「すでに実感している」
— do it (@kitene) 2020年4月10日
真面目な治療所に押し付けて大小の病院は断ってるし
まあ、死んでも病院は困らんしね。むしろ、病院で死なれると困る「救急医療は崩壊の危機にあります」 日本救急医学会と日本臨床救急医学会が「COVID-19」に関わる現状と課題についての共同声明を発表 https://t.co/5TVahgrKBW @itm_nlabさんから
— 風の歌 (@windsnowroad) 2020年4月10日
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