石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が世界で初めて、日本の海底でレアメタルの採掘に成功しました。
JOGMECによると、採掘作業が行われたのは南鳥島南方の排他的経済水域で、水深約930メートルの深海に特殊な採掘機材を投入し、遠隔操作で649キログラムのレアメタルを含む鉱物の回収に成功したとのことです。
これまでの調査結果から、採掘作業が行われた南鳥島南方の拓洋第5海山にはコバルトが日本の年間消費量の約88年分、ニッケルが約12年分存在すると推定されています。
今までは輸入に頼っていたレアメタルですが、それを国内の海底で回収することに成功したのは非常に大きいと言えるでしょう。
ただし、採掘コストの問題から現時点で即座に実用化が出来るわけではなく、まだ色々と改善が必要だと報告されています。
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:細野哲弘)は、経済産業省の委託を受け、2020年7月に南鳥島南方の我が国の排他的経済水域内において、世界で初めてコバルトリッチクラスト(注1)(以下、「クラスト」)の掘削試験を実施、成功しました。試験の前には国際的に認められたルールに沿って周辺環境への影響を検討し、深刻な影響が生じないことを慎重に確認しています。これら一連の取り組みは、日本の海洋鉱物資源開発に必要な技術の確立に向けた大きな一歩となります。
石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は21日、日本の排他的経済水域(EEZ)でコバルトやニッケルを含む鉱物の採掘に成功したと発表した。リチウムイオン電池に不可欠なレアメタル(希少金属)で、中国依存度が高く、国産化が課題となってきた。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
いいね!しよう