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米大統領選挙の不正選挙説、実際に検証した結果は? 死人が投票⇒デマ 投票率200%⇒デマ 13万票が急増⇒デマ


*トランプSNS
アメリカ大統領選挙では数々の不正選挙説が飛び交いましたが、それについて調査・検証したところ、大半がデマや勘違い、集計ミスだったことが分かりました。

不正選挙説の調査を行ったのはイギリスのBBCで、ツイッターやフェイスブックなどのSNSで注目を集めた不正選挙ネタを中心に検証。
検証されたのは「ミシガン州で死人が投票していた」「バイデン氏の得票数が一気に約13万票も増えた」「投票率が100%を超えている」「無効票を増やすために油性サインペンを配布」というような不正選挙説です。

まず、死人投票説ではミシガン当局の見解を確認したところ、州当局が「これは間違った情報です。死去した人の投票はミシガンでは受け付けていません。不在者投票を済ませ、投票日前に亡くなった場合も受け付けていません」と説明。
ネットで死人とされた人を調べてみた結果、死去した親と同じ名前、同じ住所だった人が死人と勘違いされていたことが判明しました。

実際にSNSで拡散された死人投票説には「118歳のウィリアム・ブラッドリーがミシガン州ウェイン郡で不在者投票した。ウィリアム・ブラッドリーは1984年に死んだ。こんなとがいつまで続くのか?」などと書いてあり、名前と住む場所からミスリードしていたのが分かると言えます。

ウィスコンシン州だと、「登録されている有権者の人数より、投票数が多かった」「投票率が100%以上」との説が広がっていますが、これも登録有権者の人数が古いデータをゴチャ混ぜにしたもので、11月の最新データでは投票率が100%以下になっていました。
そもそも、州によっては投票日当日の有権者登録を認めているため、有権者登録数は必ずしも一致するものではないのです。

他にもバイデン候補の票が急増した説は入力エラーで、トランプ陣営の票が破棄されているとして拡散された映像も中東で撮影されたものでした。

しかしながら、センセーショナルで刺激的な不正選挙説の方が多く拡散されてしまっており、不正選挙説を信じ込んでいる人はそれを否定する説や情報を一切見ようとはしません。
フェイクニュースとしてSNSや当局が規制すると、今度は「真実を隠そうとしている」「やっぱり不正選挙は機密情報なんだ!」などと盛り上がる人が多く、どっちにしても不正選挙説だと思い込んでいる人たちを説得するのは非常に難しいのが現状です。

 

【米大統領選2020】 投票について拡散されたうわさを検証
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-54835283

ミシガン州の票数の地図は間違い
投票日3日夜のミシガン州の開票状況を示す地図が、ソーシャルメディアで広く拡散された。バイデン氏の得票数が一気に約13万票増え、トランプ氏には増えていないかのように見える。

不正があったのではと思わせるこの画像を、トランプ大統領もツイートした。

ミシガン州の開票状況を示すこの地図は誤解を招く

開票中に各地の選挙管理委員会が、開票済みの票数を一気に追加するのは通常のことだ。

しかし、この時点での集計結果に、なぜトランプ氏の票が増えていないのかを疑問視する声が、ソーシャルメディアで上がった。

答えは簡単。入力エラーだ。このミスは後に訂正されている。

この地図を作成した選挙監視ウエブサイト「Decision Desk」は、「州が作成して我々が取り込んだファイルに、単純なミスがあった(中略)州はミスに気づき、集計を更新した」と説明している。

 

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