*官邸
緊急事態宣言の範囲を拡大したことについて、5月14日に菅義偉首相が行った臨時会見で、菅首相が記者からの質問に答えることが出来ない場面が多々ありました。
菅首相が答えに窮した場面は新型コロナウイルスの具体的な予防対策に関する話が多く、重要な話は分科会の尾身茂議長に回答を丸投げ。
また、東京オリンピックやワクチン供給の話でも言葉が止める時があり、政府としてかなり頼りない記者会見となっていました。
政府は北海道・岡山・広島の3道県を緊急事態宣言の対象地域に追加し、5月16日から5月31日の期間で対策強化を促すとしています。
他にも群馬と石川、それに熊本の3県が「まん延防止等重点措置」の対象地域に指名され、明日から事実上の非常事態となる見通しです。
ただ、トップの菅首相がこんな状態になっていることもあり、国民も政府の言うことを聞かない人が増え、営業時間の短縮要請などを無視する飲食店などが続出しています。
《菅義偉首相の記者会見》
(記者)
共同通信の吉浦です。よろしくお願いします。
政府は本日の基本的対処方針分科会で専門家の意見を受けて、当初は予定していなかった緊急事態宣言を3道県に適用することになりました。当初の政府の見通しが甘かったのではないかとの指摘にどのように答えますか。今回は専門家との事前の調整が不十分だったのでしょうか。3回目の緊急事態宣言から約3週間が経過しても感染拡大を抑えられず、むしろ地方に広がっている今の現状をどのように受け止めていらっしゃいますか。よろしくお願いします。(菅総理)
これまで政府としては、地域の感染状況を踏まえた感染防止対策を分科会に諮問するとともに、そこでの専門家の御意見を踏まえた上で、適切に対応してきました。
今朝の分科会では、専門家からより強いメッセージを出すことが必要という御意見があり、そうした御意見を尊重し、比較的人口規模も大きく、影響が懸念されることを踏まえて、緊急事態宣言の対象とする、このことの判断をいたしました。
緊急事態宣言を発出してから3週間が経過するわけでありますけれども、大阪においては、新規感染者数は減少に転じております。東京においては、おおむね横ばいの状況だと認識しています。引き続き感染拡大を食い止めるために、徹底して取り組んでいきたい、このように思います。
尾身会長からもよろしいですか。(記者)
NHKの長内と申します。総理にお伺いします。
先週に続いて、緊急事態宣言の対象が拡大されることになりました。変異ウイルスが拡大しておりまして、全国知事会からは宣言の全国への拡大も検討すべきではないかといった指摘もあるのですが、総理はどのようにお考えでしょうか。(菅総理)
まず、専門家からも感染状況について、全国的な感染拡大ではないが、地域差が大きく、感染が急速に拡大し、病床の状況が極めて厳しくなっている所もある、このように指摘をされております。
こうした地域の感染状況を踏まえながら、全国一律というよりも地域ごとに効果的な対策を講じていく、このことが重要であるというふうに考えています。
尾身会長からもよろしいですか。(記者)
時事通信の大塚です。
東京オリンピック・パラリンピックについてお伺いします。与野党では、秋に延期してはどうかという提案があります。ワクチン接種も秋にはかなり進むと思われます。総理は、この秋への延期論についてどうお考えでしょうか。(菅総理)
まず、現在の感染拡大を食い止めるために全力を尽くします。また、東京大会については、IOC(国際オリンピック委員会)は7月からの開催を既に決定しておりますが、開催に当たっては選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じて、安心して参加できるようにするとともに、国民の命と健康を守っていく、ここが責務だというふうに思っております。
こうした対策を徹底することで、国民の命と健康を守り、安心・安全の大会を実現することは可能と考えており、準備を進めていきたい、こういうふうに思います。
「今が感染を食い止める大事な時期」。14日、首相官邸であった菅義偉首相の記者会見。これまで同様、緊急事態宣言の意義を繰り返し訴えた。当初の方針を転換して対象地域を拡大した理由など答えに窮する場面では、政府の基本的対処方針分科会の尾身茂議長に何度も助け舟を求めた。
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