出入国管理法などの改正案が事実上の廃案となることが分かりました。
この法案は収容中の外国人の扱いなどを定めており、内容が人権を軽視しているものだとして野党が強く反発。
今年3月に名古屋出入国在留管理局で収容されていたスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさん(33歳)が死亡した事件が発覚し、それをキッカケにして改正案への反対が拡大していました。
野党側は施設内で撮影した映像を公開するように要請していましたが、与党側がこれを拒否したことで議論が停止状態となり、最終的には政府・与党が「野党側の理解を得られないまま改正案を採決するのは望ましくない」と判断して見送りが決まることになります。
ただ、法案の見送りが決まった後も施設の映像は扱いが決まっておらず、現時点では非公開のままとなっていました。
出入国管理法などの改正案 今国会成立見送る方針 政府・与党
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210518/k10013036871000.html
外国人の収容の在り方などを見直す出入国管理法などの改正案をめぐり、野党側が収容施設でスリランカ人女性が死亡した真相の解明が欠かせず採決に応じられないとしていることなどを踏まえ、政府・与党は改正案の今の国会での成立を見送る方針を固め、立憲民主党に伝えました。
政府・与党は、審議中の入管難民法の改正案について、事実上、廃案とする方針を固めました。 pic.twitter.com/w8E5QyNaHc
— TBS NEWS (@tbs_news) May 18, 2021
政府・与党は18日、外国人の在留管理を厳格化する入管法改正案を取り下げる方針を固めました。立憲民主党などの野党が、入管施設収容中だったスリランカ人女性が死亡した問題の真相究明を求め、審議強行を批判していることを考慮しました。https://t.co/H2Y7856LTB
— 毎日新聞 (@mainichi) May 18, 2021
外国人の収容・送還に関する制度を見直す入管難民法改正案。難民認定の手続き中は強制送還が停止される従来の仕組みに例外を設け、3回目以降の申請では国外退去処分を可能にすることが柱です。「国際基準」に反するとして国連機関も問題視しています。https://t.co/QI1UZwdvLt
— 時事通信国際ニュース (@jiji_gaishin) May 17, 2021
市民の #入管法改悪反対 の声に押され、与党は入管法改正案取下げの方針を固めました。
現行法の入管収容は問題があると、10年以上にわたり国連から再三の勧告を受け続けています。
国際人権基準に合致した法改正に向け、アムネスティは引き続き市民や国会議員、国際社会への働きかけを続けます。 pic.twitter.com/DIj7Uu2OGe
— アムネスティ日本 (@amnesty_or_jp) May 18, 2021
収容先の名古屋入管で3月に亡くなったスリランカ人女性の妹らが局長と面会。死亡時の居室を視察しましたが、強く求めていた室内のビデオ映像は「保安上の理由」として入管側が公開しませんでした。妹らは「十分な説明がなされず、不安と怒りを感じた」と憤りました。https://t.co/1an6KGncnN
— 毎日新聞 (@mainichi) May 17, 2021
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