*BBC
ウクライナ東部の闘いが激しさを増しており、今週中にも戦争全体の流れが決まることになりそうです。
ロシア軍はウクライナ東部・ルハンシク州の完全制圧を目指して進軍を行っているところで、5月25日までに州全体の9割を制圧しました。残りの大きな街はセベロドネツクくらいしか無く、ウクライナ軍は主力を動員してセベロドネツク周囲の守りを固めています。
これに対してロシア軍も多数の部隊を動員して3方向から包囲するような形で進軍し、早ければこの数日間でセベロドネツクの闘いは決着がつく見通しです。
セベロドネツクは物資を輸送する重要な要となっている拠点で、ここが陥落するとルハンシク州はほぼ完全にロシアが占領したことになります。
ウクライナ政府の関係者も「ウクライナの運命が決まりそうだ」とコメントしているほどで、ウクライナ戦争は重大な局面に突入していると言えるでしょう。
ロシア軍の攻撃「最も活発な段階」 ウクライナ国防省
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR24ETB0U2A520C2000000/</a
【テヘラン=福冨隼太郎】ウクライナ国防省のオレクサンドル・モツヤニク報道官は24日、「ロシアの侵攻が最も活発な段階に入っている」との認識を示した。ロシアは東部に戦力を集中させており、ドネツク州では新たに3つの町がロシアの支配下に入った。
ロイター通信などによると、同報道官は「東部戦線の状況は極めて困難だ」と指摘。「ウクライナの運命が今まさに決定されようとしている」と危機感も示した。
東部ウクライナの拠点“セベロドネツク”が #陥落危機。ウクライナ国防省の報道官は「ウクライナの運命が決まりそうだ」と語りました
専門家の小泉悠氏によると #天王山の戦い に。最新情報をまとめました
⚡️「ウクライナの運命が決まりそうだ」東部で“天王山の戦い”行方は… https://t.co/8XFJlb4uDr
— 報道ステーション+土日ステ (@hst_tvasahi) May 25, 2022
ウクライナ東部ルハンシク州の暫定州都セベロドネツクが陥落危機とテレ朝。市民は「私の国が死につつあります。とても辛い」と。東部“天王山”の戦いで両軍主力激突。ウクライナ国防省報道官の「最前線の状況は極めて困難。ウクライナの運命が決まりそうだ」とのコメントが重い https://t.co/NAcx83FwMP
— 門田隆将 (@KadotaRyusho) May 26, 2022
「軍事評論家はウクライナの敗北不可避、歴史家はロシアの敗北不可避と言うが、双方正しい」と私は当初から言っている。先週の『フォーサイト』さん企画の対談でも同じことを言った。
当事者たちも、片方の完全勝利はないことを知りつつ、なお頑張っている。#Yahooニュースhttps://t.co/20YumblM1p— 篠田英朗 Hideaki SHINODA (@ShinodaHideaki) May 25, 2022
ロシア軍を押し返したウクライナ東部ハリコフで、がれきの中からロシア兵の遺体を回収し、冷蔵貨車へ積み込む作業が行われている。 pic.twitter.com/5gmqgNqQlQ
— ロイター (@ReutersJapan) May 25, 2022
ルモンド紙が指摘する3カ月の戦いの軍事的教訓。①ウクライナ軍とロシア軍との規模の差は言うほどない。正規軍の人員はウ14.5万とロ16万だが、ウには予備役による24万の領土防衛軍があり、ロ軍はこれを見落としていた。首都陥落を防げたのは、予備役を早急に集められたから。 https://t.co/pHMG7C7siy
— 国末憲人 Kunisue Norito (@KunisueNorito) May 25, 2022
#Russian forces have likely abandoned efforts to complete a single large encirclement of #Ukrainian forces in eastern Ukraine and are instead attempting to secure smaller encirclements—enabling them to make incremental gains.
Read the full report: https://t.co/xCKUYx86uZ pic.twitter.com/ouPAzVwPFt
— ISW (@TheStudyofWar) May 25, 2022
1/
戦争研究所(ISW) 5/24評価報告による“ドンバス戦の今後”東部夏時間5月24日午後7時に発表されたISWウクライナ戦況報告に、今後のドンバス作戦予測が掲載されていましたので、以下に内容をまとめてみます。 https://t.co/ImlSHWkEi5
— Panzergraf (@GdPanzergraf) May 25, 2022
2/
まず、ISWが前提としている状況は次になります。
⚪︎イジュームからスロビャンスク~クラマトルスク方面へ南進することによる、“イジューム~セベロドネツク~ドネツク市”を頂点とする三角状地域の大包囲というロシアの試みは破綻した
⚪︎一方でロシアは、ルビジュネからポパスナへと続く戦線に… pic.twitter.com/eXZh35HDrP— Panzergraf (@GdPanzergraf) May 25, 2022
3/
…おいて(特にポパスナ方面で)、一定の戦術的戦果を上げることができたこの状況下でロシアは一定の結果を出すために、当初の“大包囲”プランは放棄するが、既に得た戦果を跳躍台として、セベロドネツクを主要目標とする“複数の小包囲”を同時並行的に実行するのではないか、とISWは推測しています。 pic.twitter.com/MOIa4Wbza7
— Panzergraf (@GdPanzergraf) May 25, 2022
4/
具体的な想定進撃路は、
① ルビジュネ~セベロドネツク~リシチャンシクの包囲
② Zolote(ポパスナ北東)地域の包囲
③ ポパスナからBakhmut方面への進攻(セベロドネツク~リシチャンシクへ向かう補給路の遮断)
④ セベロドネツク方面ウクライナ軍側背への圧力
となります。(*ISW地図の加工⤵︎) pic.twitter.com/cbsA8vdyp9
— Panzergraf (@GdPanzergraf) May 25, 2022
5/
さて、このロシアの新たな作戦計画(推定)に関するISW評価は、戦略面と戦術面に分かれます。⚪︎戦略面:本来の“ドンバス全土占領”もしくは“ドネツク州州境地帯の確保”という達成できない
⚪︎戦術面:日々漸進的に戦果拡張はできているものの、複数箇所での“戦線突破”ができていない— Panzergraf (@GdPanzergraf) May 25, 2022
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また、ロシア軍はウクライナ軍の継続的な防衛戦闘に直面しており、加えてセベロドネツク及びBakhmutのような大きな町で市街戦に巻き込まれる可能性もあります。そのため、今後、ロシア軍が大突破を果たすことは困難だと、ISWは判断しているようです。
— Panzergraf (@GdPanzergraf) May 25, 2022
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