厚生労働省が訪問介護の基本報酬を引き下げると発表し、その内容が物議を醸しています。
問題となっているのは3年に1回の改定が行われる介護サービス関連の報酬金額で、少子高齢化の加速によって介護分野の人材不足が深刻化していることもあり、当初は大幅に介護報酬が増えるのではないかと予想されていました。
しかしながら、厚生労働省が発表したのは訪問介護の基本報酬で2%強の引き下げ。
他のサービスはほとんどが引き上げで、介護報酬だけが大幅な減少となっていたのです。
介護団体や関係者からは批判の声が相次ぎ、日本ホームヘルパー協会や全国社会福祉協議会(全社協)からも国に対する批判声明や改定見直しを求める声が噴出しています。
また、介護職では離職する人が働き始める人を上回る「離職超過」が去年始めて確認され、それほどまでに人手不足と労働環境の過酷化が問題視されていました。
共同通信社の記事によると、厚生労働省側は今回の報酬引き下げについて、「確かに訪問介護の基本報酬は下げるが、処遇改善加算は最高24.5%と他サービスよりも高く設定した。加算を取れば、多くの事業所の収支はプラスになる。基本報酬だけでなく、トータルで見てほしい」などと説明し、総合的な数字からバランスを取って判断したとしています。
ただ、事業所によっては年間マイナス100万円なる場所もあるとされ、これまでの苦しい状態で経営を続けていた介護事業が一気に縮小してしまうのではないかと懸念する声は多いです。
在宅介護の終わりの始まりとする声もあり、突然の介護報酬の引き下げは業界全体を巻き込んで深刻な問題となっています。
国の介護保険では、介護サービスを提供する事業所や施設に支払う報酬を3年に1回、改定することになっている。今年4月はそのタイミングに当たり、厚生労働省は1月下旬、改定内容を発表した。介護分野の人手不足を踏まえ、賃上げに向け報酬の加算を上積みすることにした。ところが今、全国のヘルパーから国の方針に激しい怒りの声が上がっている。なぜ、そんなことになっているのか。ヘルパーが高齢者の自宅を訪ねる訪問介護を巡り、従来とは異なる形態が増えているという変化が背景にある。(共同通信=市川亨、高砂しおみ)
低賃金で人手不足なのに報酬減「現場の実態無視」 訪問介護のヘルパーら憤りhttps://t.co/pzi35caTQv
2024年度からの介護報酬改定で、訪問介護の基本報酬が引き下げられることになり、全国各地で反発が広がっている。九州のホームヘルパーや関係団体の間でも、憤りや不安の声が上がる。
— 西日本新聞me (@nishinippon_dsg) February 21, 2024
介護保険料は23年間で倍増しているというのに、介護職の離職者が入職者を上回り、初の離職超過へ。
そんな中、介護の現場を知らない厚労大臣が、訪問介護の基本報酬引き下げを提案!
日本の介護サービスの終わりのはじまり!… pic.twitter.com/lFfoHKfvOD— 鉄道旅行愛好家1919 (@150th_memorial) February 20, 2024
2/20放送「『在宅介護 終わりの始まり』訪問介護 報酬引き下げ」
厚生労働省が、訪問介護の基本報酬を引き下げることを発表しました。
これに対して、介護の『終わりの始まり』という抗議の声が出ています。
介護職では、離職する人が働き始める人を上回る『離職超過』が去年、初めて起きています。 pic.twitter.com/xqS6msMG0G— 羽鳥慎一モーニングショー (@morningshow_tv) February 22, 2024
訪問介護の基本報酬がまさかの引き下げで全国のヘルパーが激怒…場合によっては100万円近い減収もあるようですが、これでは人手不足が加速するばかりです。そもそも『資格を持つ人』ではなく『薄給激務でも黙って働く都合のいい人』が足りないだけなのに、さらに報酬減なんて理不尽でしかありません。
— Childish Teacher (@TeacherChildish) February 22, 2024
議員の基本報酬を減らせよ!
税金ばかり増え報酬が減る。
日本人は奴隷なのか!💢#自民党に投票するからこうなる「やる気が萎えた」全国ヘルパー激怒、訪問介護の基本報酬がまさかの減額
https://t.co/bomm4qz3Wk— 🌸TanakaSeiji橙🇯🇵🌸 (@Tanakaseiji14) February 23, 2024
これはありえないし、ハシゴ外したってことです。取るだけとって本買ってそれでいいのでしょうか?https://t.co/dyxJmN0gSW
— 倉持仁 (@kuramochijin) February 22, 2024
「在宅介護の終わりの始まり」と言われるほど酷い改悪で訪問介護の基本報酬を引き下げ介護の現場を追い詰めながら、ヤングケアラー“支援”(ヤングケアラーが子どもらしく過ごせるキャンプ/進路就職と介護の両立相談/孤立を防ぐ交流事業)に増税してまで予算つける政府…自民党の歪んだ家族観の害がスゴイ https://t.co/QPXMNJduu1
— nichinichi🏳️⚧️🏳️🌈 (@nichinichibijou) February 22, 2024
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