
中国国営メディアが沖縄近海で発生したレーダー照射事件について、自衛隊機との交信記録を公開するも、その内容があまりにもお粗末だとして批判の声が殺到しています。
公開された交信記録には中国側が「こちらは中国海軍101艦。当編隊は計画通り、艦載機の飛行訓練を実施する」と呼び掛け、それに対して日本側が「こちらは日本116艦。メッセージを受け取った」と回答するやり取りがありました。
しかしながら、訓練を行う時間や場所の緯度経度を示すノータム(航空情報)が無く、船舶等に示す航行警報も事前に通報されず、何処で訓練をするのか誰もわからない状態だったと発表されています。
さらに中国艦隊が展開していた場所は戦闘機で僅か10分程度で沖縄本島の都市部まで行けてしまうエリアで、日本にとって重要地域の近海空域でした。
中国側はこの交信記録を証拠として、「事前警告を行っていた」「日本が過剰反応」などと公式コメントを出すも、そもそも攻撃準備であるレーダー照射(ロックオン)を30分も行ったことは異常行動との批判が噴出。
アメリカも大臣クラスが中国への懸念を示すと同時に、エイブラハム・リンカーン空母打撃群を日本の第7艦隊に追加配備すると発表しました。
小泉防衛大臣は今回の件について、「空母『遼寧』の艦載機がどのような規模で、どのような空域において訓練を行うのかという具体的な情報は自衛隊にもたらされておらず、また、訓練を行う時間や場所の緯度・経度を示すノータム(航空情報)もなく、船舶等に示す航行警報も事前に通報されていません。その結果、危険の回避のために十分な情報がありませんでした」
「最も重要な点として、問題の本質は、我が方が対領空侵犯措置を適切に行う中において、中国側が約30分にわたる断続的なレーダー照射を行ったことだということです。中国側に対しては、こうした航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為について、その再発防止を、引き続き、厳重に求めてまいります」と述べ、中国に再発防止を強く要請しています。
<ロックオンは通常、明確で差し迫った脅威がある場合に限られる。今回の事案は、通常の軍事慣行を逸脱したエスカレーションだ>
中国軍機による日本の戦闘機への「レーダー照射」は、対象を潜在的な脅威と見なしたサインであり、武器使用の準備として敵対的な意図を示す行為と受け取られかねない──軍事専門家が本誌に語った。
[東京 10日 ロイター] – 木原稔官房長官は10日午前の記者会見で、中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射を巡り、米国務省の報道官が「中国の行動は地域の平和と安定に寄与するものではない」と批判したことについて、「まさに強固な日米同盟を示すものであり、歓迎している」と評価した。
先ほどレーダー照射事案に関する中国国営メディアの報道について、臨時記者会見を開きました。内容は以下の通りです。
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12月6日(土)に発生したレーダー照射事案に関する中国国営メディアの報道について、4点申し上げます。… pic.twitter.com/pJLOIPqTsQ— 小泉進次郎 (@shinjirokoiz) December 10, 2025
Confirmed today: The Abraham Lincoln Carrier Strike Group, currently sailing west in the Pacific on a surge deployment, chopped into U.S. 7th Fleet.
Amphibious assault ship USS Tripoli (LHA 7) entered the South China Sea and recently stopped in Da Nang.
New INDOPACOM snapshot: pic.twitter.com/3UCtPCBtMt
— Ian Ellis (@ianellisjones) December 8, 2025
“U.S. SENDS A CLEAR SIGNAL TO CHINA”
The U.S. Navy’s USS Abraham Lincoln (CVN-72), a Nimitz-class nuclear-powered aircraft carrier, departed its homeport at Naval Station San Diego, on November 21, 2025 for an unscheduled “surge” deployment to the Western Pacific.
This move… pic.twitter.com/fuXmjLo3XX
— WORLD AT WAR (@World_At_War_6) December 9, 2025
今回のレーダー照射が悪質だったのは、30分にわたる連続照射は、極めて強い恐怖と精神的ストレスを自衛隊パイロットに引き起こすからだ。今すぐ撃たれる可能性が極めて高く、いつ撃たれるかわからない恐怖が持続する。2018年12月の韓国海軍駆逐艦による自衛隊への1分間及び2分間の照射事件で、当時のパ… pic.twitter.com/sqfOzOqcmQ
— 髙安カミユ(ミジンコまさ) (@martytaka777) December 10, 2025
12月10日、小泉防衛大臣は、ルッテNATO事務総長とTV会談を行い、6日の中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射事案及び9日の中露爆撃機の共同飛行について説明しました。欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分です。戦略的に重要なNATOとの協力を一層進めていきます💪 pic.twitter.com/n5ayBQJrGS
— 防衛省・自衛隊 (@ModJapan_jp) December 10, 2025
12/10、中国海軍ジャンカイⅡ級フリゲート1隻が、大隅海峡を西進し、東シナ海へ向けて航行したことを確認しました。
また同日、中国海軍ジャンカイⅡ級フリゲート1隻が、沖縄本島と宮古島の間の海域を北西進し、東シナ海へ向けて航行したことを確認しました。
防衛省・自衛隊… https://t.co/R6wZAuWDas pic.twitter.com/FjH6CLIyQ5— 防衛省・自衛隊 (@ModJapan_jp) December 10, 2025
中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射事案に係る小泉防衛大臣臨時会見(令和7年12月10日)
【発表事項】
12月6日、土曜日に発生しました、レーダー照射事案に関する中国国営メディアの報道につきまして、4点申し上げたいと思います。… https://t.co/ddCXmj17aa pic.twitter.com/slN7wrL9g9— 防衛省・自衛隊 (@ModJapan_jp) December 10, 2025
12月9日、ロシアの爆撃機(Tu-95)2機と中国の爆撃機(H-6)2機などが東シナ海で合流し、東シナ海から四国沖の太平洋にかけて長距離にわたる共同飛行を実施したことを確認し、これらに対して航空自衛隊の南西航空方面隊等の戦闘機を緊急発進させ対応しました。https://t.co/L14kNdKR91 https://t.co/C2X6vjp8TX pic.twitter.com/oXi00GJzHc
— 防衛省・自衛隊 (@ModJapan_jp) December 9, 2025
12/7以降、引き続き、中国海軍クズネツォフ級空母「遼寧」を含む複数の中国海軍艦艇が、太平洋上の海域を航行していることを確認しました。また空母「遼寧」から艦載戦闘機等の発着艦を確認しました。
防衛省・自衛隊は、引き続き警戒監視・情報収集を実施します。https://t.co/j3s82fKb9w https://t.co/Eob0WmnQNJ pic.twitter.com/IJcWVlzP2w— 防衛省・自衛隊 (@ModJapan_jp) December 9, 2025

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