今年3月に安倍政権が正式に廃止を決定した「主要農作物種子法(略称:種子法)」について、地方議会から反発の声が相次いでいます。
種子法とは米や麦、大豆の種子の安定供給を都道府県に義務付けていた法律で、具体的には種子の保管や管理が定められていました。民間企業だと利益率の低い種子は育てられない事が多いことから、利益率が低くても希少性のある種子は行政がシッカリと保管するように定めた法律です。
安倍政権は昨年の国会で種子法の廃止を「種子の品質は安定し、法の役目を終えた」「民間参入の妨げになる」と説明しており、種子法が廃止されても問題はないと主張。
森友学園問題などで国会が紛糾している中で、世論の注目を浴びないまま可決・成立となりました。
このような動きに対して地方議会から反発の声が相次ぎ、愛知県議会は種子法復活に向けて、地方の種子開発への支援継続を国に求める意見書を全会一致で可決しています。
地方議会では自民党議員からも種子法の復活を求める声が多く聞こえ、豊橋市選出の丹羽洋章県議は「農業の根本である種を守るため、党派を超えて取り組むべきだと思った」とコメントしていました。
地方議会の動きは野党にも影響を与え、希望の党も種子法の復活法案を作成し、今年4月には民進党や立憲民主党など野党6党で国会に共同提出しているのです。
今のところは安倍政権の方針は変わっていないようですが、世論の声が高まれば、種子法に対する譲歩も可能性としては否定できないと言えるでしょう。
地方議会「種子法復活を」 食の基盤、揺らぐ懸念
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2018050202000071.html
日本の食卓に欠かせないコメと麦、大豆の種子の安定供給を都道府県に義務付けていた「主要農作物種子法」が三月末で廃止されたことに、懸念の声が高まっている。地方議会では国に対応を求める意見書が次々と可決され、消費者の関心を映画で高めようとする市民運動も拡大。こうした動きを受けて、野党は同法の復活法案を今国会に提出した。
野党6党が「主要農作物種子法復活法案」を衆院に共同提出
https://cdp-japan.jp/news/20180419_0392
立憲民主党など野党6党は19日、「主要農作物種子法案」(主要農作物種子法復活法案)を衆院に提出しました。
本年4月1日に優良な種子の生産・普及を目的とした主要農産物種子法が廃止されました。廃止時の議論は十分と言えず、また、その際都道府県の役割が後退しないよう付帯決議を付しましたが、政府の運用方針は付帯決議に沿ったものとはいえず、多くの農業者が不安を抱えています。
本法案では、種子法の復活とともに、種子生産に関する知見の国外流出を招きかねない農業競争力強化支援法8条4号の削除、及び、付則にて国内の民間事業者の能力も活用した優良な種子の安定的な生産及び普及に配慮する旨を規定しています。
三月に廃止された種子法
種子の高騰、外国企業による独占や遺伝子組み換え種子流通の恐れが
地方議会から懸念の声 pic.twitter.com/nUPxVMJCJQ— ささやかなささやき (@mokchi2) 2018年5月2日
「種子を制する者が世界を制す」とも言われています。規制緩和で米の品種を管理できなくなることにより、日本の米作りが岐路に立つことを憂慮します
種子法廃止で日本のお米が消える!その理由、影響、問題点は?モンサントの遺伝子組み換えによる食料支配 – 食と身体を考える https://t.co/Qnq5H5LMLn— ナウちゃん(弱い自分を恥じないこと、弱い誰かを笑わないこと) (@nauchan0626) 2018年4月27日
「種子法廃止」で「日本終了」とか意味不明のRTがいろいろくるから、はじめて真面目に読んでみたら、育種と採種の違いさえわかっていない人たちが発信源だな。これに影響されて、心配性の人は種子法廃止で夜も眠れなくなるぐらい恐怖を感じている模様。これはちゃんと情報整理しとかないといけないなあ
— 浅川芳裕 (@yoshiasakawa) 2018年5月4日
まず反対派の見解は「種子法廃止⇒国から県への予算停止+種生産の非義務化⇒県の種子価格高騰+民間に知見提供⇒モンサント等外国資本が参入⇒特許化⇒F1&GM種子増⇒種の多様性激減⇒農家自家増殖NG・外資の農奴化⇒「日本の米消える」⇒食料主権失う⇒食料安保危機⇒外国支配」という感じだろう
— 浅川芳裕 (@yoshiasakawa) 2018年5月5日
賛成派の頭の中は「廃止⇒国から県への予算停止+奨励品種制度の廃止⇒民間に知見提供⇒種子ビジネスにおける官民格差是正(イクオールフッティング)⇒日本の種苗会社コメ育種参入⇒不足する業務用米(中食・外食用米)品種開発⇒競争力強化&増収・価格低減⇒農家・消費者ともにメリット」という感じ
— 浅川芳裕 (@yoshiasakawa) 2018年5月5日
まったく同じ種子法廃止なのにその行く着く先の見解について、片方はあまりに絶望的でもう片方はあまりに楽観的だ。私の見解はどちらでもないが、その提示の前に双方に共通する勘違いや思い込みを列挙する。一番の前提「国からの予算停止」が種子の将来に大きな影響をするという認識からして事実誤認。
— 浅川芳裕 (@yoshiasakawa) 2018年5月5日
種子法廃止でモンサントの種が、とか言う人は根本的に誤解してるか物知らずなだけなんだけど、そもそもどういう品種を栽培するのかは農家の自由で、農産物にして売れる見込みがない種なんかどんな農家でも使わないって視点が無いのがなんとも。栽培品種の選択って農家にとってすごくシビアな問題なんよ
— koume@もち米は餅米でなく糯米です (@koume_nouka) 2018年5月2日
御近所のピーマン農家さんと久しぶりに話したら、やっぱりこの前の冷え込みで300本駄目になり、買いなおしたら30万かかったって。300本で30万。1本1000円!苗だよ苗!遺伝子組み換えの苗。やっぱり種子法廃案後高くなったらしい。前は800円って言ってたのに。先が恐ろしい・・。
— tunenti (@tunentl) 2018年5月4日
種子法が廃棄され、日本の農産物の種子を地方自治体が守らなくなるという事態になってます。
野党6党は種子法復活をめざして復活法案を提出した。 pic.twitter.com/ZWgmRJSR1c— さいき ゆみ (脱原発20年) (@yumisaiki) 2018年4月26日
山田正彦さんの講演会に行きました。種子法廃止とTPPで日本の農業が外資企業や米の政策によって牛耳られていきつつあるとのこと。こうした報道はないけど大丈夫かしらね。会場のライブハウスのランチ、ヘルシーでいいね。お手伝いしてた子供さんがあたしにニコニコしてたのはよかった(笑)。 pic.twitter.com/I6MiaJ0WA0
— Mariko Kato (@mariko_kt_2) 2018年4月30日
種子法廃止法案に対して
広島県議に要望書を
提出、回答を求める事にしました。https://t.co/qelYUgDCLN pic.twitter.com/JyMHu0itIX— 誠臣塾公式 (@seishinjuku1208) 2018年5月4日
種子法廃止が現実になってしまいましたが、次は家庭菜園でも種子を取ることが禁止される法案が検討中のようです。
驚いたのは米国以外でもEUでももう禁止になっているという事でした。
先に行っている国の現在も知りたいところです。 #種子法廃止 #自家採取禁止 pic.twitter.com/MnS5Pw0Eke— ふくふく (@fsya727) 2018年5月1日
キャベツは種子法関係無いからね!笑
野菜は種子法関係無いし、野菜は元々ほぼF1だからね!笑
米麦大豆の種子法が制定された1950年くらいから野菜はF1開発されてるからね!笑
モンサントガー!に先駆けて言っときますよ笑— いす (@chairtochair) 2018年5月3日
《完全な自民党支持者ではありません》
・平和安全法制→賛成。中国や北の脅威に対する意味で。
・種子法の廃止→反対。外資系参入によるブランド力低下と食糧という首根っこを掴まれる状況に対する懸念、遺伝子組み換え種子導入の危険性がある。— komoatsu@社会人3年目 (@komoatsu0217) 2018年5月3日
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