免震や制振ダンパーで国内最大手のKYB(カヤバシステムマシナリー)で改ざん行為が発覚しました。
報道記事によると、改ざんが発覚したのは全国の住宅や庁舎などで利用されている免震や制振装置の検査データで、少なくとも986件で使われた可能性があるとのことです。
KYBの免震や制振ダンパーは国内シェアトップとなっており、スカイツリーも免震システムとして使っています。
改ざんされた機材は地震の際に建物の揺れを抑える「免震用オイルダンパー」と「制振用オイルダンパー」で、国交省などの基準以下だった製品を基準値内に収まるように書き換えて出荷していたと報じられています。
地震国日本で地震の揺れを防ぐための重要なシステムだけに、この改ざん行為はかなり衝撃的な内容だと言えるでしょう。場合によっては日本全国の建物に波及する恐れもあり、今後の続報に注目したいところです。
○KYB(株)及びカヤバシステムマシナリー(株)より、同社が製造した大臣認定※1等の内容に適合しない免震・制振オイルダンパー※2が986件の共同住宅、事務所、病院、庁舎等に設置されているとの報告がありました。
○国土交通省は、同社から、大臣認定等の内容に不適合な製品について、早急に交換を行う方針であると報告を受けています。
○国土交通省は、同社に対し、所有者等関係者への丁寧な説明、構造安全性の確認、交換の迅速な実施、徹底した原因究明及び再発防止策の報告、出荷製品の品質確保、相談窓口の設置を指示。
※1多様な建築材料や構造方法等の導入を可能とするため、建築材料や構造方法等について、その性能が建築基準法に適合していることを国土交通大臣が認定する制度
※2免震オイルダンパーは、地震時の積層ゴム等の支承の揺れを抑えるために設置。制振オイルダンパーは、地震時の躯体の揺れを抑えるために設置。(図1)
ビル免震・制振装置、検査データ改ざん疑い 全国1千棟
https://www.asahi.com/articles/ASLBJ51W3LBJULFA014.html
国土交通省は16日、自動車や建設向けの油圧機器で大手のKYB(本社・東京、中島康輔社長)と子会社のカヤバシステムマシナリー(同、広門茂喜社長)が、共同住宅などの建物で地震の揺れを抑える免震や制振装置の検査データを改ざんしていた、と発表した。改ざんの疑いがあるものを含めると、全国の共同住宅や事務所、病院、庁舎など986件で使われているという。KYBの中島社長らが16日夕に都内で会見して問題について説明する。
【免震装置のデータ改ざんし販売 メーカー2社に交換指示】高層マンションや病院など全国の1000近い物件に設置されているということで、国土交通省は、速やかに交換を進めるよう会社に指示しました。 https://t.co/jBRgqyPluz
— NHK生活・防災 (@nhk_seikatsu) 2018年10月16日
地震による建物の揺れを抑える「ダンパー」と呼ばれる装置のメーカー2社が、検査データを改ざんし、国の基準などを満たしていない製品を販売していたことがわかった。高層マンションや病院など全国の1000近い物件に設置されているという。https://t.co/0S9UIFKWnf
— NHK@首都圏 (@nhk_shutoken) 2018年10月16日
ビル免震・制振装置、検査データ改ざん疑い 全国1千棟:朝日新聞デジタル https://t.co/01ft0UwfRA
> 同社のホームページによると、東京スカイツリーの制振装置にも使われているという建て直すんか?
— なる (@nalluse) 2018年10月16日
尾を引きそうな事案…
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986件のうち、住宅用途に使われた免震ダンパー253件、制震ダンパー12件/
ビル免震・制振装置、検査データ改ざん疑い 全国1千棟- Yahoo!ニュース https://t.co/YicClZypfb pic.twitter.com/RCRFSp9T1l— マン点(不動産ブログメディア) (@1manken) 2018年10月16日
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