*官邸
政府から独立した立場で政策提言を行う「日本学術会議」の推薦人を菅義偉首相が任命しなかった問題で、野党4党が追及する方向で一致しました。
最大野党の立憲民主党は「初めて特定の推薦者を外した理由を開示をしてもらいたい。思想的なことや政府が提出した特定の法案に反対したことを理由に、学術会議のメンバーを外すとなれば看過できない」とする声明を発表し、政府に推薦人を拒否した理由の開示を要請すると言及。
共産党や国民民主党、社民党も同じ方向で意見がまとまっており、10月下旬の臨時国会ですが政権を追及するとしていました。
京都新聞社には菅首相が拒否した推薦人の1人である松宮孝明教授(立命館大法科大学院)のインタビュー記事が掲載され、そこで「とんでもないところに手を出してきたなこの政権は」とコメント。
専門家ではない内閣総理大臣に推薦人を判断できる能力はないとして、菅政権が拒否した姿勢はおかしいと強く批判していました。
首相が日本学術会議の推薦人任命を拒否したことは過去に一例も無く、徐々に波紋が広がっているところです。
一方で、菅政権は拒否の理由について具体的な説明はしておらず、記者会見でも加藤官房長官は「これが学問の自由の侵害ということにはつながらない」と発言するだけでした。
「この政権、とんでもないところに手を出してきた」 学術会議任命見送られた松宮教授
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/368847
立命館大法科大学院の松宮孝明教授は1日、京都新聞社の取材に対し、政府が「日本学術会議」会員への自身の任命を見送ったことについて、心境を語った。松宮教授の発言は以下の通り。
―任命されなかったことについて率直な気持ちは。
率直にはほっとした。仕事が一つ減ったな、と。個人的にはそういうところで、別になりたいと思ってたわけでないので、まずはそれを理解してほしい。
それを抜いて率直に言うと、「とんでもないところに手を出してきたなこの政権は」と思った。学術会議というのは、まず憲法23条の学問の自由がバックにあり、学術は政治から独立して学問的観点で自由にやらなければいけないということでつくられた学者の組織だ。もちろん内閣総理大臣の下にはあるが、仕事は独立してやると日本学術会議法で定められている。そこに手を出してきた。
10/1(木)
学術の立場から政策を提言する政府機関「日本学術会議」が推薦した新会員候補の一部を菅首相が任命を見送り、「学問の自由への乱暴な介入だ」と批判が出ている問題について安住委員長が記者の質問に答えました。
①
安住委員長
学術会議の会員はこれまで推薦者が例外なく会員になっていた。 pic.twitter.com/PUe6QDoxha— 立憲民主党 国会情報+災害対策 (@cdp_kokkai) October 1, 2020
②
今回初めて特定の推薦者を外した理由を開示をしてもらいたい。
思想的なことや政府が提出した特定の法案に反対したことを理由に、学術会議のメンバーを外すとなれば看過できない。
考え方や法案に対する賛否は、学術会議のメンバーを選ぶときの考慮対象にしてはならず、事実関係を究明をしたい。 pic.twitter.com/xfVnnGnu5k— 立憲民主党 国会情報+災害対策 (@cdp_kokkai) October 1, 2020
③
もし政府が出した法案に対する賛否を参考にするような政治的意図を持っていたとすれば、これは看過できないので徹底的に国会で追及する。ぶら下がり動画https://t.co/TnpA2eyZEc
— 立憲民主党 国会情報+災害対策 (@cdp_kokkai) October 1, 2020
任命権があるからそれを行使するのは当たり前だろ、というのはもちろん間違い。権力が与えられるのは、その力を正当に抑制的にしか用いないという見識を信頼されてのこと。警官が銃の使用を許可されたからといってバンバン打ちまくっていいわけはないのです。あるからこそ使わない。これがパワーの本質
— 岩田健太郎 Kentaro Iwata (@georgebest1969) October 1, 2020
菅総理の日本学術会議の任命拒否が違法の証拠を発見。
昭和58年に、「実質的に総理の任命で会員の任命を左右することは考えていない」、「任命制を実質的なものとは理解していない」、「推薦のとおりに総理が形式的な発令行為を行うと条文を解釈」、「内閣法制局の審査で十分に詰めた」などと答弁。 pic.twitter.com/ZXPz58m8dz
— 小西ひろゆき (参議院議員) (@konishihiroyuki) October 1, 2020
今回の日本学術会議への人事を通した露骨な政治介入の先に科研費採択への介入の欲望があることは明白。そして、科研費採択で学者バッシングの急先鋒として活躍していたのが杉田水脈議員で、あれだけの問題発言をしても党は処分しない方針。すべて問題はつながっているのです。https://t.co/34CbaXqyrV
— 津田大介 (@tsuda) October 1, 2020
菅総理に学術会議会員に任命拒否された三人が学術会議会長あてた要請書。「今回の事態は、私たちだけの問題ではなく、日本学術会議の存立をも脅かすもの」。 pic.twitter.com/hxuYCPVIW1
— 井上哲士 (@21csts) October 1, 2020
(会見で)菅首相が、日本学術会議が推薦した会員候補105人のうち6名の任命を拒否するという事態が起こった。日本学術会議には「高度の自主性」が与えられており、「推薦者は拒否しない」ことは政府も答弁してきたことだ。憲法23条の「学問の自由」に反する違憲・違法の任命拒否の撤回を求める!
— 志位和夫 (@shiikazuo) October 1, 2020
【スガの低能は批判する学者を嫌う】日本学術会議で選ばれた学者を任命せず、自分の気に入らない学説の学者を排除する、スガ総理の前代未聞の強権だ。批判されることを恐れる卑怯者であり、学問の自由という憲法23条を犯す行為だ。官僚、メディアに続いて学術を抑圧する国。https://t.co/Wru9eXqJRx
— 金子勝 (@masaru_kaneko) October 1, 2020
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学術会議の人事、政策批判の推薦人を菅首相が任命せず!過去に例が無い介入 安保法制や共謀罪など
https://johosokuhou.com/2020/10/01/37720/
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