*大阪市
地方財政学者の平岡和久教授と森裕之教授らが大阪都構想に伴う行政コストを試算しました。
これは大阪市財政局が公開しているデータを参考にして作られた試算で、現在の大阪市がそのまま維新の案で四分割された場合、150億円から200億円程度のコスト増になるとまとめられています。
少なくとも維新側が主張しているような二重行政の解消でコスト削減になることはほぼ無いとして、分割で100億円規模の負担が追加発生すると指摘。
試算結果を発表した森裕之教授は「保健衛生費および地域振興費(人口)などの減額分を差し引いた150億円~200億円程度という推計が妥当であるとおもわれる」「本来詳細なデータを有する大阪市役所が住民投票に先立って全体像をいち早く提示すべきであり、それをめぐってより確からしい数字を法定協議会や議会で検討すべきものであった」と述べ、このような試算結果を大阪市が住民投票の前に提出するべきだったとコメントしていました。
先日に毎日新聞が取り上げた大阪市財政局の行政コストの試算結果をデマだと猛批判している維新の会ですが、専門家らの分析でも同じような結果になり、大阪都構想で大阪の行政コストが下がることはまず期待できないことを示したと言えるでしょう。
都構想が実現した場合、市が担ってきた広域行政は府に一元化される。これに伴い、成長戦略やインフラなどの大規模開発に関わる約1700人は府に移る。他には消防事務も府に移管され、市消防局で働く約3500人は府職員になる。
ただ、水道やごみ収集など一部の事務は特別区の移行に伴って民営化の検討対象になっており、公務員の身分が変わる職員も出てくる可能性がある。再編後の配置先は、各職員の経歴や希望を踏まえて決まる見通しだ。
大阪市の財政局長が、大阪市の四分割に伴う大阪市における行政コストの増加分についての試算結果を、都構想推進派の松井市長との面談の上、撤回する記者会見を行いました。
これで、前回の住民投票時には公表されていた同数値が、今回は未だに公表されてい…
藤井 聡さんの投稿 2020年10月29日木曜日
大阪市を4分割した場合の行政コスト
―基準財政需要額に基づく理論値の検証―
平岡和久(立命館大学)・森裕之(立命館大学)
今回の『毎日新聞』の報道は、遅きに失した感があるものの、特別区の行政コストを基準財政需要額という国の定めたルールを準用…森裕之さんの投稿 2020年10月30日金曜日
大阪市廃止に伴う行政コスト増試算値の大阪市による撤回についてhttps://t.co/dALopvEeon
との見解を公表しましたが本件について財政学者の平岡/森両教授が150~200億円程度
との見解を公表.https://t.co/iCovaYSbP4
現時点で入手可能情報下では十分あり得ると思われます.https://t.co/JjWi8HCh0j
— 藤井聡 (@SF_SatoshiFujii) October 30, 2020
「大阪市4分割ならコスト218億円増」という10/26毎日記事について「この記事はデマだ!訂正しろ!」とネット炎上.
ついてはこの記事がウソかどうか財政局に直接電話で聞いたところ「事実に相違ない」と回答.
ということは「毎日記事はデマだ」という話こそがデマだった様です.https://t.co/UcI7qTGIAV
— 藤井聡 (@SF_SatoshiFujii) October 29, 2020
218億の話は「サービス維持には、本来それくらいのカネが要る」という話でしたが「仮に余計にコストがかかっても1.1兆円もの財政効果があるから都構想は良い案だ」との反論も。
しかしこの1.1兆こそあり得ない数値。既に何度も解説しましたが、この記事でも解説されてます。https://t.co/0gCJABqlGp
— 藤井聡 (@SF_SatoshiFujii) October 29, 2020
都構想で約218億コスト増騒動ですがその本質は次の一点.
『大阪市を廃止し、四つの特別区に分割すると、行政コストは確実に上がります…一つの家で暮らしていた四人が一人暮らしを始めると合計の生活コストが確実に上がるのと同じ』
炎上騒動に目眩ましされぬよう…ご注意を.https://t.co/yNghpP0J0s
— 藤井聡 (@SF_SatoshiFujii) October 29, 2020
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