ウクライナ情勢の緊迫化を受けて日本政府に対してアメリカのバイデン政権が、日本のLNG(液化天然ガス)をヨーロッパに融通するように要請したことが分かりました。
ヨーロッパはLNGの大半をロシアからの輸入に頼っており、ウクライナ危機の高まりからロシアが天然ガスの輸出を制限する可能性が浮上。そこで同じく多数の天然ガスを輸入している日本に、「日本向けの天然ガスの一部をヨーロッパ向けに変更して欲しい」との要請が行われることになりました。
今回の要請について萩生田光一経済産業相は「国民生活に影響を与えない範囲で検討したい」とコメントし、前向きに融通を考えているとしています。
ただ、日本もLNGは不足傾向が続き、必ずしも余裕があるわけではありません。2021年1月には停電騒ぎになったこともあり、LNGの融通によって日本国内の活動が制限される事態になったら本末転倒だと言えるでしょう。
欧州へのLNG融通「生活に影響ない範囲で検討」 経産相
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA042KL0U2A200C2000000/
萩生田光一経済産業相は4日の記者会見で、ウクライナを巡る有事の際に欧州に液化天然ガス(LNG)を融通する支援について「国民生活に影響を与えない範囲で何ができるか検討したい」と述べた。冬の間は電力需要が高く逼迫が懸念されることから、国内で必要なLNGの確保を最優先する。
米バイデン政権 日本が輸入するLNG 欧州に融通できないか要請
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220204/k10013466091000.html
アメリカのバイデン政権は、ウクライナ情勢が緊迫化し、ヨーロッパで天然ガスの調達が滞ることを避けるため、日本政府に、日本が輸入するLNG=液化天然ガスの一部をヨーロッパ向けに融通できないか要請してきたことが分かりました。政府内で慎重に議論を始めています。
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