*新潟大学
2011年3月11日に発生した東日本大震災について、新潟大学などの共同研究グループが世界で初めて地震活動が原因でできた海底の断層による崖を確認したと発表しました。
確認された「断層崖」は宮城県沖の水深およそ7500メートルの海底で、7~8階建てのビルの高さに相当する高低差26メートルの断層崖の存在を撮影することに成功。
有⼈潜⽔艇リミッティング・ファクター号が調査を行い、東日本大震災の地震活動で海底の地盤が急激におよそ60メートルほど持ち上げられ、その後に崩れて今の断層崖の形になったと分析されています。
また、地形の解析から、海底の断層が80から120メートルずれたと推定され、断層のズレや動きから将来の地震活動などを推測するための貴重なサンプルデータになるとしていました。
東日本大震災によって東北沖の断層は広範囲が一斉にズレ動き、断層の変動が観測された地域だけでも数百キロに及ぶとされています。
日本の歴史上最大規模のマグニチュード9の巨大地震、過去にもこのような地震が起きていたのかどうかも含めて、東日本大震災の断層崖は大きな参考値となりそうです。
東日本大震災で日本海溝底に生じた断層崖を世界で初めて発見
https://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20231227/
新潟大学⾃然科学系(理学部)の植田勇人准教授、東京海洋大学の北里洋客員教授、西オーストラリア大学、海洋研究開発機構、南デンマーク大学の研究者などで構成される国際研究グループは、2011年東北地方太平洋沖地震の震源域にある宮城県沖の水深約7,500mの日本海溝において有人潜水艇による海底調査を実施しました。その結果、同地震で隆起した海底に高さ26m(7~8階建てのビルに相当)の断層崖を発見しました。現地で計測した地形を詳しく調べた結果、地震が発生した際に日本海溝底では、断層に沿って海底が水平に80~120m動いたことにより先端部がおよそ60m持ち上げられ、その一部が崩壊して断層崖になった過程が示唆されました。
東日本大震災を引き起こした地震活動が原因でできた海底の断層による崖を、新潟大学などの研究チームが世界で初めて発見したと発表しました。
新潟大学の植田勇人准教授らの研究チームが潜水艇による調査で発見したのは、東日本大震災の地震活動が原因で海底が隆起してできた崖です。
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