島津製作所が新型コロナウイルス用の検出試薬キットを開発しました。
この検査キットは従来のPCR検査を大幅に効率化したもので、検体からRNAを抽出して精製する煩雑な作業を短縮し、従来の半分以下の時間で検査が可能だと発表されています。
仮に96検体を検査した場合でも、1時間半程度で検査が実施可能で、感染拡大防止のために手作業をやる工程も大幅に削減。
島津製作所は今月20日から医療機関向けに販売するとしており、保険適応の対象にもなっているとアピールしています。
海外輸出を含めて幅広い商品展開を検討しているようで、この商品が広がれば新型コロナウイルス検査はかなり効率良くなりそうです。
煩雑な手作業を省き、検査時間を半分に「新型コロナウイルス検出試薬キット」を発売
https://www.shimadzu.co.jp/news/press/zfdyn69049lnnr8r.html
島津製作所は、4月20日にかねてより開発を進めていた「新型コロナウイルス検出試薬キット」を発売いたします。当面は国内のみの販売となりますが、5月以降の海外輸出も視野に入れて準備を進めてまいります。
現状の遺伝子増幅法(PCR法)による新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の検出では、鼻咽頭拭い液などの試料(検体)からRNAを抽出して精製する煩雑な作業が必要です。これが多数の試料を迅速に検査する際の妨げになってきました。本キットの使用によってRNAの抽出・精製工程が省けるため、検査に要する人手を大幅に削減でき、かつ2時間以上かかっていたPCR検査の全工程を従来の半分である約1時間に短縮できます。96検体用PCR装置を用いて、96検体を検査した場合でも1時間半以内で行えます。また、手作業を行わずに済むため、人為的なミスの防止にもつながります。
「新型コロナウイルス検出試薬キット」は、当社独自のAmpdirect技術※1 をベースに国立感染症研究所のマニュアル※2 に沿って開発しました。同技術は「生体試料に含まれるたんぱく質や多糖類などのPCR阻害物質の作用を抑制できるため、DNAやRNAを抽出・精製することなく、生体試料をPCRの反応液に直接添加できる」というものです。島津製作所は、これまでにAmpdirect技術を用いて、腸管出血性大腸菌やサルモネラ属菌、赤痢菌、ノロウイルスなどの病原体検出試薬を開発・販売しており、ここで培った技術を応用して新型コロナウイルス検出試薬の開発を行いました。
島津製作所は「新型コロナウイルス検出試薬キット」を4月20日に発売します。大変お待たせ致しました。
本キットは研究用試薬ですが、国立感染症研究所が定めた評価方法で性能を検証しており、保険適用の対象となっています。陽性一致率・陰性一致率はいずれも100%です。詳細はリリースをご覧ください https://t.co/3nSDJFOTF0
— 島津製作所 / SHIMADZU【公式】 (@SHIMADZU_PR) 2020年4月10日
島津製作所は、新型コロナウイルスの検査キットの開発に着手します。
既存のノロウイルス検出技術を応用し、従来のPCR法に使う検体調整時の煩雑な工程を省略。検査時間も約1時間と大幅に短縮できるため、検査の省力化・迅速化、さらにはコスト軽減に貢献します。本日の10時に記者発表しました。 pic.twitter.com/y0yj2cFLvZ
— 島津製作所 / SHIMADZU【公式】 (@SHIMADZU_PR) 2020年3月4日
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