朝日新聞のメディア「AERAドット」や毎日新聞の記者が政府のワクチン大規模接種センターのシステム不具合を報道した問題で、岸信夫防衛相が「不正な行為があった」として、両社に抗議を行うと表明しました。
岸防衛相は自身のツイッターで、「今回、朝日新聞出版AERAドット及び毎日新聞の記者が不正な手段により予約を実施した行為は、本来のワクチン接種を希望する65歳以上の方の接種機会を奪い、貴重なワクチンそのものが無駄になりかねない極めて悪質な行為です」と述べ、朝日出版社や毎日新聞がシステムの不具合を調べるために仮予約をした行為は問題があると指摘。
現場の混乱を招くことに繋がるなどと発言を続け、防衛省から正式ルートで抗議声明を送ると明らかにしました。
防衛相が激怒しているのは適当な市町村コードや接種券番号でもワクチン接種の予約が出来てしまうことを取り上げた報道記事で、記事には「市区町村コードは555555、接種券番号は4444444444、生年月日は1954年1月1日にした。こちらも5月30日16時30分からの枠を予約できた。6桁、10桁未満だとエラーが出たが、それを満たせば予約が取れるというセキュリティ上の“欠陥”があるのだ。(編集部で取った予約は現時点でキャンセルしている)」と書いてあり、予約そのものはキャンセルしたと伝えられています。
予約をキャンセルしたことで現場に大きな影響は出ていないと思われますが、システムの不具合を報道されたことにイラ立っているのか、岸防衛相が自ら朝日出版社や毎日新聞に向けた抗議のコメントを投稿していました。
自衛隊大規模接種センター予約の報道について。
今回、朝日新聞出版AERAドット及び毎日新聞の記者が不正な手段により予約を実施した行為は、本来のワクチン接種を希望する65歳以上の方の接種機会を奪い、貴重なワクチンそのものが無駄になりかねない極めて悪質な行為です。— 岸信夫 (@KishiNobuo) May 17, 2021
両社には防衛省から厳重に抗議いたします。
不正な手段でのワクチン接種の予約は、本当に希望する方の機会を喪失し、ワクチンが無駄になりかねないと同時に、この国難ともいうべき状況で懸命に対応にあたる部隊の士気を下げ、現場の混乱を招くことにも繋がります。— 岸信夫 (@KishiNobuo) May 17, 2021
本センターの予約システムで、不正な手段による虚偽予約を完全に防止する為には、全市長区町村が管理する接種券番号を含む個人情報を予め防衛省が把握し、予約番号と照合する必要があり、実施まで短期間等の観点から困難かつ、全国民の個人情報を防衛省が把握する事は適切でないと判断いたしました。
— 岸信夫 (@KishiNobuo) May 17, 2021
他方、今回ご指摘の点は真摯に受け止め、市区町村コードが真正な情報である事が確認できるようにする等、対応可能な範囲で改修を検討してまいります。
— 岸信夫 (@KishiNobuo) May 18, 2021
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国のワクチン大規模接種センター、何度も予約可能なザルシステムだった!市町村コードが「555555」でも何故か予約
https://johosokuhou.com/2021/05/17/47154/
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