「抗マラリア薬・ヒドロキシクロロキンが新型コロナウイルスに効果が無い」とする臨床試験の調査報告をまとめた論文が撤回されました。
撤回されたのはアメリカやスイスの研究グループがまとめたおよそ9万6000人分の患者のデータです。
発表された論文には「患者のデータを分析した結果、抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンが新型コロナウイルスを予防する効果は認められなかった」とまとめられ、ヒドロキシクロロキンの効果を強く否定していました。
しかしながら、その後に専門家が確認のために患者のデータを提供した調査会社にデータを公開するよう求めたところ、「データの提供者との合意に反する」として会社側が拒否。
このような調査会社の動きから「データの信ぴょう性を確認できない」と判断され、最終的には論文を撤回することになりました。
この調査会社は他にも複数の研究に関与していたとして、その中には北里大学の大村智特別栄誉教授が発見した「イベルメクチン」と新型コロナウイルスに関連する調査報告も含まれていると報じられています。
一方で、ヒドロキシクロロキンの効果に疑問を投げ掛ける声も消えたわけではなく、現在進行系で効果を確認するための臨床試験や調査が世界中で行われているところです。
抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンはアメリカのトランプ大統領が新型コロナウイルスの予防や治療に推奨しており、その真偽を巡って専門家の間でも意見が割れています。
ヒドロキシクロロキン コロナ治療に効果なしとする論文を撤回
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200605/k10012458971000.html
新型コロナウイルスの治療に効果があるかどうか、世界各地で臨床試験が行われているマラリアなどの治療薬、「ヒドロキシクロロキン」について、治療の効果は認められなかったと先月発表した研究グループが、データの真実性を確認できないとして、論文を取り下げたことを明らかにしました。
Today, three of the authors have retracted "Hydroxychloroquine or chloroquine with or without a macrolide for treatment of COVID-19: a multinational registry analysis" Read the Retraction notice and statement from The Lancet https://t.co/pPNCJ3nO8n pic.twitter.com/pB0FBj6EXr
— The Lancet (@TheLancet) June 4, 2020
Lancetから出版された「ヒドロキシクロロキン/クロロキンはCOVID-19患者の死亡リスクを上昇させる」という論文が撤回されました。
データの公開ができず解析の再現性が担保されないということが理由のようです。
私もこの論文の結果を紹介しましたが、振り出しに戻ります。
論文は撤回されました。 https://t.co/Qc66p05qZL
— 手を洗う救急医Taka (@mph_for_doctors) June 4, 2020
コロナに関するヒドロキシクロロキン、降圧薬のACE阻害薬/ARB、イベルメクチンの論文について大元のSurgisphere社のデータベースに疑義がかかっています。この3論文、すべて同一著者。データ提供の病院も存在しない可能性。はっきり言えば捏造を疑われている状況です。https://t.co/M3dgQLWT1r
— EARLの医学ツイート (@EARL_Med_Tw) June 4, 2020
新型コロナウイルスの治療に効果があるかどうか臨床試験が行われている、マラリアなどの治療薬「ヒドロキシクロロキン」について、治療の効果は認められなかったと発表した研究グループが、データの真実性を確認できないとして論文を取り下げたことを明らかにしました。https://t.co/Kj4tNE7q1G
— NHK科学文化部 (@nhk_kabun) June 5, 2020
※混迷を深めているhttps://t.co/o6s0YXIkUN
ヒドロキシクロロキン コロナ治療に効果なしとする論文を撤回https://t.co/9B5qIE8dOC
— アルミニ (@cygnusgm) June 5, 2020
ヒドロキシクロロキンとクロロキンのニュースに出てくるデータベースの会社 Surgesphere。調べると従業員3人で、SF作家とAVモデルらしい。
なんじゃそりゃ、なんでそんなアヤシイのが「世界最大の医療DB」として論文に使われた??? https://t.co/9CUUyKHS4U— つぶやき女将 (@_go_blank) June 5, 2020
英国医療雑誌「ザーランセット」の
ヒドロキシクロロキンの新型肺炎薬としての効果の有無に関しての論文は撤回された。ハーバード大学所属3名の共著者はデータの信憑性の確認ができなかったことを理由とした。だが、本来共著者は投稿する前にデータの信憑性を確認すべきだった。注意義務を怠っていた。 https://t.co/SvB6ZEMxcC— Robert Geller (@rjgeller) June 5, 2020
NEJMのヒドロキシクロロキンの暴露後予防投与は効果なしという論文への反論が同誌に掲載されました。影響力のある一意見で、全ての可能性の芽を摘んではいけませんし、BCGなどの仮説と科学的根拠を混同してもいけません。肝に銘じようと思います。
— 呼吸器内科医@埼玉県 (@isobeit319) June 5, 2020
「ヒドロキシクロロキンは患者の死亡・心疾患リスクを高める」と主張したランセット論文が著者らによって撤回。研究に使用したデータの信頼性に問題があったことが撤回理由。一方で、ヒドロキシクロロキンとプラセボの効果に大きな差がないという別の研究も。https://t.co/eclMst8im6
— がりれい (@galileinagano) June 5, 2020

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