*BBC
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は10月8日のビデオ演説で、中東・レバノンに対して、国内からイスラム教シーア派組織ヒズボラを排除しなかった場合、(パレスチナの)ガザのような破壊と苦しみを経験することになる可能性があると警告しました。
イスラエルはレバノンに駐留しているイランの武装組織ヒズボラが攻撃やテロ行為を行っていると指摘し、テロ組織の掃討を掲げて今月からレバノン南部への地上侵攻を開始しています。
さらなる地上侵攻の強化を示唆した発言だと見られ、今は数千人程度となっている派遣イスラエル兵士を拡大するのではないかとも言われている情勢です。
また、先日にイランがヒズボラ攻撃への報復として行ったミサイル攻撃に関しても、イランへの報復攻撃を行う方向で一致したとの報道があり、イスラエルメディアは「イランへの報復について重要な決定が下された」と報じました。
このイラン攻撃は軍事関連施設に重点を置いたものになると見られ、近い内に実施されることになりそうです。
一方で、イスラエルの同盟国であるアメリカは戦闘の激化に懸念を示し、10月9日にアメリカのバイデン大統領とネタニヤフ首相は電話会談を行いました。
引き続き緊急協議を行って対応の議論を行う方針で、アメリカとイスラエルの会談次第では流れが変わるかもしれません。
現時点ではイスラエルが周辺国の敵勢力を一斉排除しようとしていることに変化はなく、争乱は収まる気配が全く無いです。
「ガザ同様の破壊」の可能性あるとレバノン国民に警告 イスラエル首相
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4g57k17z9qo
デイヴィッド・グリッテン、BBCニュース
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は8日にビデオ演説を行い、レバノン国民に対し、同国からイスラム教シーア派組織ヒズボラを追い出し、「(パレスチナの)ガザのような破壊と苦しみ」を回避するよう直接求めた。
ヒズボラを標的としたレバノンへの地上侵攻を続けるイスラエルは、レバノン南西部の地域に数千人の兵士を新たに送り込み、その規模を拡大している。ネタニヤフ氏の呼びかけはこうした中で行われた。
[ワシントン 9日 ロイター] – 米国務省のマシュー・ミラー報道官は9日、イスラエル軍が地上作戦を実施しているレバノン南部がパレスチナ自治区ガザのような状況になることは容認できないと警告した。同時に、米政府はガザ地区での人道状況について大きく懸念しており、イスラエルと緊急的に協議していると述べた。
バイデン大統領とネタニヤフ首相 電話会談 数日間緊密連絡合意
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241010/k10014606101000.html
アメリカのバイデン大統領とイスラエルのネタニヤフ首相が電話会談し、イスラエルに大規模なミサイル攻撃を行ったイランへの対抗措置について協議しました。今後数日間、双方が緊密に連絡を取り合うことで合意したとしています。
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